メール受信設定のご確認をお願いいたします。

AdverTimes.からのメールを受信できていない場合は、
下記から受信設定の確認方法をご覧いただけます。

×

「Oracle Marketing Cloud」で顧客との関係が深まった――マガシーク、ルネサス エレクトロニクスのOne to Oneマーケティング

share

Oracle Eloquaが拓く データドリブンビジネスの未来

ルネサス エレクトロニクス関口氏

ルネサス エレクトロニクス、マーケティングコミュニケーション統括部eビジネス推進部部長の関口氏

続いて登壇したのはルネサス エレクトロニクス、マーケティングコミュニケーション統括部eビジネス推進部部長の関口氏。ルネサス エレクトロニクスは、三菱電機および日立製作所から分社化していたルネサス テクノロジと、NECから分社化していたNECエレクトロニクスの経営統合によって、2010年(平成22年)4月に設立された半導体ビジネスを中心とした企業である。BtoC事業のマガシークとは異なり、BtoB企業ならではのマーケティング活動の取り組みについて紹介された。

BtoCと異なるBtoBの特徴として、「一つは製品を買う人・選ぶ人・使う人が異なっているという点があります。特にグループ企業などでは購入する会社と使う会社が異なる場合もあります。もう一つは検討期間が長いこと。BtoBの場合は極端な場合、数年かけて製品を選定することもあるのです」と関口氏は話した。

そういったBtoBコミュニケーションの特殊性を背景に、如何に顧客と接点を作り、エンゲージメントを積み重ねていくか?ということがマーケティングに求められている大きな課題だという。

例えばBtoBにおいては、顧客の60%が営業に会う前に購入シミュレーションをオンライン上で行っているというデータ(出展:Harvard Business Reviewなど)が紹介された。

「オンラインチャネルの中心であるWebサイトは単なる情報提供、コミュニケーションづくりの場ではありません。セールスやマーケティングの場であり、顧客とコラボレーションする場としての役割が求められているのです」と関口氏は語る。

そういったBtoBビジネスを背景に、デジタルマーケティングに期待されていることは、顧客ごとの最適なコミュニケーションアプローチによって有効なリードを育成することだ。有効なリードを営業部門に渡すことで、担当者の負担を軽減し業務効率をあげることができる。ルネサスはその実現のために「Oracle Eloqua」の導入に踏み切った。

一般的にBtoB ビジネスにおいては、セミナーなどの実施で参加者より獲得する社名、部署、役職、メールアドレスなどの情報、いわゆるリードを獲得し、その情報を営業に渡すことにより商談を進めていくことが多い。

ただ、時間や人材も限りあるマーケティング活動、営業活動の中では当然限界も生じ、セミナーやキャンペーンで獲得したリードが成約までつながる確率は決して高くないのが実情だ。

そのため、クオリファイされた顧客だけをフォローすることになる。しかし、このクオリファイ基準に満たずフォローしなかった顧客が、競合他社から製品を購入しているという可能性もあり、これまで逃がしがちだった顧客を一人でも多くサポートし、ビジネスにつなげていくことは、考えている以上の効果があるのではと考えられている。

ルネサス エレクトロニクス社では「Oracle Eloqua」を導入しこの課題への取り組みをスタートさせた先鋭的な事例といえる。

同社では最適な情報を最適な顧客へ届ける「ターゲティング」、どのような顧客とどれくらい深く接触できているかの2軸で評価する「スコアリング」とその2点をふまえた効果的な「キャンペーン設計」を行っている。

これらの設計と実践を以前はすべてアナログで行っていたが、「Oracle Eloqua」を導入することで、相当部分をオートメーション化することができ、マーケティング業務の大幅な効率化が実現したという。

また「Oracle Eloqua」を実際に活用する中で関口氏は、マーケティングとセールスが連携することが重要で、ツール導入だけでなく関係者を巻き込みながら活動を進めていくことが大切だと感じたという。

「最初からベストのキャンペーンは打てません。BANT(Budget、Authority、Needs、Timeframe)情報をいかにデータとして活用し、PDCAを回して徐々に最適化することが必要です」と指摘し、「Oracle Eloqua」で同社はPDCAサイクルの高速化を実現したと話した。

「Oracle Eloqua」ではキャンペーンやナーチャリングのフローを簡単に素早く構築、実行、管理でき、またリード情報の一元管理や、スコアリングも容易に処理することが出来るという。

その結果、データの社内共有をより効率的にすすめることが出来る。まさにデータドリブンでビジネスを進めていくひとつの未来形とも言えよう。

最後に関口氏は「今後、マーケティング・オートメーションはCMS、分析、ターゲティング/パーソナライゼーション、製品情報管理等との統合がさらに進むのではないか」とし、「それらに対応できるソリューションに進化してほしい」との期待を語りプレゼンテーションを終えた。

2名のプレゼンテーションの終了後には、日本オラクル 執行役員 クラウドアプリケーション事業統括 多田直哉氏が登壇。発表された「Oracle Marketing Cloud」を導入し、成果を上げている2社の事例を踏まえ、「これは未来の話ではなく今の話、今すぐ利用できて成果を上げることができるツールである」と強調。「『Oracle Marketing Cloud』を使えば、適切なメッセージを、適切なタイミングで、適切な相手に、適切なチャネルで届けることができる。それによりマーケティングの効果最大化に貢献することができる」とセッションを締めくくった。