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コラム

企業トップが語る“次世代リーダー”の育て方

「主体的に動けば動くほど、得られるものは大きい。指示待ちではもったいない」——オプト・石橋宜忠取締役COOに聞く

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【前回のコラム】「「いい意味での“仕事の丸投げ”が人を成長させる」――トレンダーズ 岡本社長に聞く」はこちら

オプトはインターネット広告市場を草創期から築き上げてきたプレイヤーの1社。現在はビッグデータや動画などの新領域に徐々に重心を移そうとしている。「一人一人が社長」など、自立性を重視した社風でも知られるが、グループで1500人を超える規模に拡大した今、どんな人材育成をしているのか。ナンバー2の石橋宜忠COOに聞いた。

価格決定権を持てる「プライベートブランド」開発に注力

   

——競争の激しいインターネット広告市場で、どんな領域に注力していますか。

インターネット広告市場は今も成長を続けていますが、その中身はかなり変わってきています。従来型の広告枠セールスは成熟化が進む一方で、スマートフォン向けのサービスやアドテクノロジーなど新たな分野が成長してきています。

そんな中で当社は、中長期の成長が期待できる分野を、オムニチャネル、動画、ビッグデータ、アドテクノロジー、ソーシャルメディアの5つに定め、それぞれグループ内に専門組織を置きました。これらの領域で、我々が「プライベートブランド」と呼ぶ独自の商材開発に注力しています。当面はこの5分野に集中投資していく方針です。

現在の主力商品である純広告や検索連動型広告も続けていきますが、こうした商材の価格決定権は当社にはありません。運用系商材が拡大していますが、従来型マージンモデルでは収益性の維持が難しいのが現状です。価格決定権を持てるプライベートブランドを強化するのはこうした理由からです。もちろん、顧客起点に立って優れた商品を自ら開発することは、クライアントに価値を提供することにもつながります。

例えばビッグデータ領域では、昨年12月に「OPT Data Science Lab」(オプト データ サイエンス ラボ)という専任組織を立ち上げたほか、オムニチャネル領域ではソフトバンクテレコムと合弁で新会社「ジェネレイト」を今年7月に設立しました。自前で行うケースもあれば、ノウハウを持つ他社との協業も積極的に検討していきます。

オプトの社内。個人の席を持たないフリーアドレス制を導入している

   

——新規事業への投資や業務提携などの判断はどのようにしていますか。

国内外の動き、特にアメリカやアジアの動向をウオッチしつつ、多方面から情報を得ながら判断しています。シリコンバレーやシンガポールに置いている現地法人のほか、ファンドからも情報を収集しています。もっともアメリカで有望なサービスが日本市場で同じ軌道をたどるとは限りません。我々なりに仮説を立てて投資判断を行っています。

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