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コラム

企業トップが語る“次世代リーダー”の育て方

「『いい映像をつくりたい』という熱量は相手に伝わるものです」——太陽企画 岩井社長に聞く

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時代の流れがますます速くなっている昨今。企業に求められる人材においても、流されずにしっかりと考えて行動できる「マーケティング思考」が重視されてきている。これはマーケティング部門のみならず、あらゆるビジネスパーソンに求められる資質である。
このコラムでは、企業のトップに対して、人材育成について考えていることや実践していることを聞いていく。その中で、「マーケティング思考ができて、なおかつ実際に行動に移すことができる人材」を育成するにはどうすればいいのかを探っていきたい。
CM制作会社の太陽企画は7月1日付で、プロデューサー出身の岩井健二氏が社長兼CEOに就任した。経営陣の大幅な若返りで、4年後に控えた50周年に向けて社内の変革を進める。広告クリエイティブに携わる人材をどのように育成しているのか、岩井社長に聞いた。

CMだけをつくっていればいい時代は終わった

——CM制作の現場を取り巻く環境は昔と今で変わりましたか。

太陽企画 代表取締役社長兼CEO 岩井健二 氏

職人肌のクリエイターが集まってひとつの映像をつくり上げていく現場の雰囲気は変わりませんが、細かいところはいろいろと変わりましたね。フィルムで撮っていた時代は、素人がカメラを覗いたりしたらカメラマンに本気でぶっ飛ばされましたから(笑)。

今はデジタル化され、小さなカメラでも質の高い映像が撮れる時代です。若手社員の中には、学生時代からカメラも演出も編集もできるようなスキルを持った人が増えています。

新卒採用はプロダクションマネージャー(PM)と企画演出・技術系(ディレクター、プランナー、エディター、ミキサー、CGデザイナーなど)と大きく2つに分けて行いますが、途中で「社内転職」するケースも増えています。PMからエディターに移ったり、エディターが演出にも足を踏み入れたり。こうしたケースは昔はほとんどありませんでしたが、今は縦割りにすること自体が不自然なのかもしれません。

「CM屋はCMだけをつくっていればいい」という時代はすでに終わりました。「CMもつくれるプロダクション」として、プラスアルファの提案が常に求められています。

次ページ 「「私にはこんなことができる」と全員が考えてほしい」へ続く