「自社にとってのマーケティングとは何か?から考える日本版CMOの理想像」JAPAN CMO CLUB研究会レポート

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日本発のマーケティングを世界に発信

写真左から王子ネピアの今敏之氏、全日本空輸の吉田亮一氏、セールスフォース・ドットコムの加藤希尊氏、ネスレ日本の津田匡保氏、フィリップスエレクトロニクスジャパンの久保徳次氏。

2014年11月6日、セールスフォース・ドットコムの協力のもとに設立された「JAPAN CMO CLUB」の第1回研究会が設立同日に開催された。「JAPAN CMO CLUB」は日本の企業や商品、サービスのマーケティングに関わる方を支援し、その活動や成果、社会的役割を国内外に発信することを目的とした組織で、会員社同士が交流する「研究会」の場を年6回程度開催していく予定だ。

第1回研究会のテーマは「自社にとってのマーケティングとは何か?から考える日本型CMOの理想像」。王子ネピア・取締役 マーケティング本部長の今敏之氏、全日本空輸・マーケティング室 マーケットコミュニケーション部部長の吉田亮一氏、ネスレ日本・ネスカフェアンバサダービジネスユニット 部長の津田匡保氏、フィリップスエレクトロニクスジャパン ライティング事業部 マーケティングマネジメントの久保徳次氏が参加をした。

「JAPAN CMO CLUB」のCMOである加藤希尊氏による、最近のグローバルでのマーケティングのトレンドについてプレゼンテーションに基づき、ディスカッションが進められた。

研究会の冒頭では「JAPAN CMO CLUB」のCMO(Chief Marketing Organizer)である加藤希尊(かとう・みこと)氏(セールスフォース・ドットコム Marketing Cloud本部 マーケティングディレクター)より、「JAPAN CMO CLUB」の設立の狙いについて「トップマーケターの方たちの交流の場が日本におけるマーケターの新しいあり方を探り、さらに定義できるような機会になればと思っている。その過程を通じて、マーケターの方たちを支援することができれば」との話があった。

また加藤氏は、本CLUB設立のきっかけとして、マーケター同士が対談する場で、異業種の企業同士でありながら、思わぬ共通点が見つかり、具体的にコラボレーションが生まれたエピソードを紹介し「この経験を通してトップマーケターの方たちが集まると、コラボレーションが生まれるという実感を持った。本CLUBを活用して、マーケターの皆さんにとって価値あるネットワークを築いてもらえると嬉しい」と話した。

さらに「最終的には、2015年6月にセールスフォース・ドットコムがニューヨークで開催する世界8000名以上のマーケターが集まるマーケティングイベントConnections 2015の場で、研究会で発表された事例、さらには新しく生まれたコラボレーションの事例を“日本発のマーケティング”として紹介できれば」とCLUBの展望を語った。

お客様とブランドの接点で一番、重要な瞬間は?

第1回の研究会は4社参加のうち、国内企業と外資系企業の割合がちょうど半々。日本と外資企業の組織や風土、マーケティングの機能の違いについても話が及んだ。

研究会は自身もマーケターとして15年のキャリアを持つ、加藤氏がモデレーターとなって進められた。ディスカッションに入る前に、グローバルのネットワークがあるセールスフォース・ドットコムの知見をもとに、加藤氏から海外マーケティングのトレンド、潮流についてのプレゼンテーションがあった。

「いま、マーケティング環境において様々な変化が起きているが、大きくはデータ、顧客行動、チャネルの3つの変化が与える影響が大きい」と説明し、「顧客の嗜好性、購買行動、情報収集チャネルに販売チャネルが多様化する中では、データをもとに分析をし、一人ひとりのお客様に最適なアプローチを行っていく必要がある」と話した。

その実現に際しては、一人ひとりのお客様のカスタマージャーニーを描く必要がある。しかし、コミュニケーション・販売のチャネルが複雑化し、顧客接点も断片化した環境下では、そのジャーニーを読み解くのが難しくなっている。加藤氏からは「カスタマージャーニーは“瞬間”の連続で作られるもの。まずは自分たちのブランドとお客様との接点の中で、もっとも重要な“瞬間”を理解し、そこからお客様理解を進めていくアプローチが適切」との話があった。

そこでディスカッションはまず、各参加者から「もっとも重要だと思う瞬間」についての発表から始まった。

各参加者の発表は以下の通り。

ネスレ日本(津田氏):「ネスカフェ」の場合は開封し、最初に香りを嗅ぐ瞬間。「キットカット」を最初に口に入れてかじる瞬間。

王子ネピア(今氏):商品を見て、「かわいい」と思ってもらう瞬間。購買の動機付けとして「かわいい」という感情に訴えられるかが、コモディティ商品では大事(主に「鼻セレブ」を想定しての回答)

ANA(吉田氏):WEBで航空券を予約する瞬間。

フィリップス(久保氏):「hue」(ネットに接続して使用するLED電球)では、LED電球はコモディティ化し、機能だけでは差別化できない商材になっているので、買った後に使用する瞬間、具体的に「hue」の場合、ネットに接続して利用可能な「サービス」を使用する瞬間。

ディスカッションを通じ、成熟化した環境下、多くの企業がコモディティ化の中で、いかに自分たちにしか提供できない体験を創出できるか。そのブランドにしか提供できない「瞬間」の提供に腐心をしていることが見えてきた。だからこそ、その「瞬間」が理解できれば、自分たちのブランドの事業ドメインも明確に見えてくる。商材の異なるブランドにとっての重要な瞬間、カスタマージャーニーには新しい発見もあり、参加者同士の質問も活発に行われた。

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