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コラム

ビデオコミュニケーションの21世紀〜テレビとネットは交錯せよ!〜

ネット動画の制作手法には、これからの映像制作のヒントがある。

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こうしてくりぬいた顔をゴキブリに合成する。

瀧さんに「ゴキブリーズ!もここで作るんですか?」と聞くと、見せてくれたのがこのグリーン顔出しです。「これを使って合成するんですよ」とわざわざ顔を出してくれるので、撮らないわけにはいかなくなり、撮った写真です。

ふざけてばかりもいられないので、彼らの制作手法について聞きました。まずカメラは、SONYのデジタルシネマカメラを3台持っていて(NEX-FS700が1台とNEX-FS100が2台)、これを中心に使うそうです。プロ品質のデジタルカメラがなんとか買える価格になっていることは、大きいと思います。

ネット動画を見ると気になるのが照明です。薄暗い上に変な影が顔にかかっていたりする、照明を何も考えていない映像をよく見かけます。瀧さんによれば「照明はちゃんとやった方がいいですが、基本だけなら一日で学べますよ」とのこと。カメラがよくなったので光が少なくても写る。だからこそ、ちょっとした気遣いで絵がよくなるのだと思います。

堀江貴文氏の「ほりえもんチャンネル」は彼らの日々の仕事のひとつです。BRチャンネルという、ファッションECサイトの映像も彼らが作っています。毎日見るくだらない番組とはまったくちがうおしゃれな映像で、そのギャップに戸惑いますが。

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制作スタイルだと、編集室を使ったりもしないので、安くすむ気がしてしまいます。でも瀧氏は「企画料をきちんと提示するようにしています。テレビより安く作れるけど、自分たちの価値を貶めたくないですから。そのために毎日映像を配信しているのです」と大まじめに語ります。そういう姿勢は大事だなあと思います。

毎日配信している成果か、引き合いは増えてきているそうです。「ただ、どういうことをやるか決めてから依頼が来ることが多く、それだと面白い映像にならないですよ、と成立しないこともあります」。面白さには彼らなりのこだわりがある分、ほんとうは「何をどう作ったらいいか」から相談してほしいと言っていました。

次ページ 「さて、もっと聞いてみよう!ということで」へ続く