可能性を信じてまず取り組むことがやる気と成長につながる
——前述のビジョンを語る力はもちろん、何か他にも社員の力を伸ばすために行っている取り組みなどはありますか?
制度ではなくて会社の風土として、「新しいことなら上司に隠れてでもやってみる」という雰囲気をつくるように心がけています。また、会社からの施策としては、若手を中心に、積極的に海外出張や社外セミナー・研修等に参加させ、見聞を広げるようにしています。
また、「可能性を信じる」ことの大切さを常々話しています。むしろ、これ以外のことは言っていないというぐらい、私はこの考え方を大事にしています。やはり、人間というのは「絶対にできる」と可能性を信じていないと自分の持てる力を振り絞ることはできません。そして、持てる力を振り絞れないと、夢を実現したり高い目標をクリアしたりすることができなくなってしまいます。たとえ失敗したとしても、可能性を信じて持てる力を振り絞ったのであれば、自身の限界レベルまで力を出し切ったことで、それが成長につながります。自己成長という意味でも、「可能性を信じる」ことは大切だと思います。
一方で、「可能性を信じる」とだけ言っていても、高い目標であればあるほど「そんなこと言われても無理だよね」と感じてしまう人が多いのも事実です。そこで私が併せて言っているのは、「最初はやる気が出なくても、とにかくまずやってみる」ということです。これは科学的にも解明されつつあることなのですが、やる気というのは脳の側坐核という部位からある種の化学物質が分泌されることで感じるものだそうです。そして、この側坐核を活性化させるためには、まず作業を始めることが重要なのです。つまり作業しているうちに気付きが生まれ、やる気が出てくるのです。「とにかくやってみよう」という前向きな気持ちを社員全員が持つようになれば、会社は自ずと活性化され、環境変化に対する強い対応力を持つことができるようになります。そうした考えがあるので、冒頭に述べたように「ビジョンをストーリーとして語り、実際に取り組み始めることで、その実現可能性を確信に変えていく」ことが大事なのです。
「企業トップが語る“次世代リーダー”の育て方」バックナンバー
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- 「『俯瞰で捉える力』を生かしプロとしての専門性を高めてほしい」——メジャース 山本社長に聞く(2015/7/07)
- 「プロとしての誇りを持ち、もっと自らを肯定して仕事に臨んでほしい」ーベクトル西江社長に聞く(2015/6/10)
- 「新卒研修を半年実施し高い目線で考えることを学ぶ」——ネットプロテクションズ 柴田社長に聞く(2015/5/22)
- 「与えられたポジションに対して力が足りないほど、その差を埋めるスピードはあがる」――エンターモーション 島田社長に聞く(2015/4/30)
- 「“べき”ではなく“たい”が新しい価値を生み出す」——インフォテリア 平野社長に聞く(2015/4/20)
- 「創造力を駆使して顧客に期待以上の提案ができるか」——ビートレンド 井上社長に聞く(2015/4/07)
- 「情熱をもって行動し、その熱量で周囲を引っ張っていけるのがリーダー」——カタリナ マーケティング ジャパン 若林社長に聞く(2015/2/26)
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