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4社が語る「アプリ」のプロモーション——iQON、コーデスナップ、フリル、メルカリ

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CLOSE-UP!(2)

リアルなイベントで話題の拡散を狙う

リアルなフリマイベントで、フリマの楽しさを体験してもらう
●メルカリ/東京・お台場でリアルなフリマイベントを開催。メルカリのアプリで出店者を募集したところ、500店の枠が半日で埋まるほどの人気ぶり。ダンディ坂野さんの黄色い衣装を着て写真撮影ができるコーナーを設置したところ、多くの人が写真を撮影し、SNSに投稿した。

台湾と日本で、外国人向けイベントに出展

●GMOメディア/外国人向けに日本のポップカルチャーを紹介するイベントでブースを開設。ブースでは来場者のコーデを撮影し、コーデスナップにアップロード。人気モデルとの撮影会も行われた。写真は、「Tokyo Crazy Kawaii Taipei」(台湾/左)と、「もしもしにっぽんFESTIVAL2014」(東京/右)。

テレビCMで新たな客層を開拓する

—これまでに効果のあったプロモーションについてお聞かせください。

榎阪:メルカリではオンラインマーケティングを中心に行ってきましたが、昨年5月、テレビCMを初めて実施しました。当時はゲーム以外でテレビCMを打つアプリはほとんどなく、社内でも議論がありましたが、「皆と同じことをやっていても突き抜けられない」ということで挑戦することにしました。コアターゲットである10~20代女性に人気のテレビ番組『テラスハウス』から、菅谷哲也さんと筧美和子さんを起用したところ、反応は非常に良く、手ごたえを感じました。更に10~11月には2回目のテレビCMを実施。前回の二人に加えて、30代女性や男性までより幅広いターゲットにリーチするためダンディ坂野さんを起用。この時は、前回よりもメルカリ自体のビジネス規模も拡大しており、またタイミング的にもフリルさんやiQONさんのCM出稿時期に意図せず重なって、業界全体で盛り上げた感があり、前回を更に上回る効果が得られました。テレビCM実施後の認知度調査では、テレビをきっかけにメルカリを知ったという人が過半数に上り、オンラインで訴求できなかった層を獲得できるテレビCMの強みを改めて実感しました。また、オンラインでの獲得効率も、テレビCM実施の際は大きく上がり、強い相乗効果がありました。

土屋:フリルでも10月末にテレビCMを実施しました。コアターゲットである10~20代女性への認知度調査で、フリルを知らない人が多かったことがCM実施の理由です。コアターゲットに刺さるコンテンツを意識して、沢尻エリカさんをはじめ4人の女性タレントを起用。テレビCMを見た人がネットで検索したり、CMに連動したネットワーク広告を見かけた人がテレビCMを想起したりして、コンバージョンにつながりました。テレビで認知を獲得しながら、ウェブで刈り取る流れが上手くいったと思います。

クリエイティブを作るにあたっては、社員だけでは男性の意見に偏りがちなので、カスタマーサービスのメンバーの意見を取り入れながら進めました。当社では、フリルユーザーにカスタマーサポートのメンバーとして参加してもらっています。フリルだけでなく、メルカリさんやLINEさんも使ってるような、普通のユーザーです。彼女たちにCMのコンテやキャストを見せて、「この人は旬じゃない」などと意見をもらったり(笑)。そうすることで、ターゲットに届くクリエイティブになったと思います。

課題が残ったとすれば、若者の新規獲得の目的は達したものの、逆に若者向けのイメージが強かったためか、30代後半~40代のリテンションが低かったことです。今後、より幅広い客層へのリーチを考慮したクリエイティブでのCMも検討していきたいです。

柿本:iQONでは、テレビCMに合わせ、オンライン広告とPRイベントを同時に実施しました。短期間で同じ情報に接触させることで、より流行っている雰囲気を醸成してユーザー獲得効率を最大化するためです。まずCM放映直前に、コーデのビッグデータをもとに各都道府県で好まれるコーディネートを分析し、「全国47都道府県別平均コーデ」を作成し、それをモデルが着用するPRイベントを実施。その話題がSNSなどで拡散された同タイミングでテレビCMを放映、更にオンライン広告を強め、生活者のあらゆる接点を押さえるという流れです。

土屋:iQONさんのCMで面白いと思ったのは、「フラれに行く日のコーデ」など、描かれていた利用シーンがとてもユニークだったことです。

柿本:ありがとうございます。CMの内容は、想定獲得ターゲットの特性を特に意識しました。放映前には約120万の会員がいましたが、この120万人は、コーデが好きな人やスマホをよく使う人です。一方で、テレビで狙うのはマスであり、そこに最適なコミュニケーションをとらないといけない。マスのユーザーがコーデに悩むシーンを考え、「フラれに行く日のコーデ」などの3シーンのクリエイティブを用意しました。反響も大きく、テレビCMは成功したと感じています。

次ページ 「CLOSE-UP!(3)」へ続く