仙台銘菓「萩の月」で知られる老舗和菓子メーカー、菓匠三全。同社が2011年10月、創業65周年を前に発売した初の全国展開ブランド「あおざしからり」が、この春、新しい動きをスタートさせる。
「あおざしからり」は、「からりと揚げた、あたらしいお菓子」をコンセプトとする揚げ菓子ブランド。食や暮らしに対して感度の高い40~50代の女性をコアターゲットとし、第1号店は大阪・梅田の百貨店 JR大阪三越伊勢丹(当時)にオープンした。コンセプトづくりからロゴ、パッケージ、販売スタッフのユニフォーム、各種販促ツールのデザインまで、ブランディング全般をエイトブランディングデザインが手掛け、従来の揚げ菓子のイメージに捉われないデザイン・製法・素材の組み合わせで、揚げ菓子の価値創造を図ってきた。1号店に続き、2013年にはジェイアール京都伊勢丹にも2号店を出店、着実に顧客を増やしてきた。
今月、JR大阪三越伊勢丹が新商業施設「LUCUA 1100(ルクア イーレ)」へと業態を変えることに伴い、1号店は「あおざしからり イセタン フードホール ルクア イーレ店」として新装オープン。これまで物販のみだった店舗に、新たに「茶屋」を併設した。イートインスペースを設けるのはブランドとして初の試みで、「旅の途中にほっと一息つける江戸時代の茶屋」をイメージしている。
今回の業態変更により、客層が若い世代にも広がることから、カジュアルでデザイン性のある空間で手軽な価格のメニューを提供することで、ブランドの魅力を伝えるとともに、次世代への餅菓子・甘味文化の継承にもつなげていきたい考え。茶屋では、宮城産米「みやこがね」を使った宮城県の郷土菓子「ずんだ餅」や、「あげもち2種セット」など、米にこだわった季節の菓子を煎茶とともに提供する。
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