【前回のコラム】「日本で「売り方のイノベーション」を実施するための組織と商談の工夫とは?」はこちら
ブランド「A 」の売上を3倍に伸ばすには?
今回は、いままで説明してきた「売り方のイノベーション」をおさらいしたうえで、今後どのようになっていくかを考えてみます。まずは、売り方のイノベーションのコンセプトや方法論をまとめてみましょう。
上の図は、小売店でブランド「A 」の売上を3倍に伸ばすことを、簡単に図解したものです。「売上を伸ばしたい」ということは、販売店の各店舗でより売れるようになっていくことに他なりません。仮に「3倍に伸ばそう」と号令がかかれば、全ての販売店において売上が3倍に延びれば達成されるわけです。
メーカーの視点から見れば、値引きの原資となる販促費を投じて競合製品より店頭価格を下げたり、エンドや定番棚割の有利なポジションを獲得したりすることで競合製品に勝ち、売上を3倍にできれば目標は達成します。
このやり方で、通常週販5個売れていたカテゴリーが6個、7個と伸びるならば、小売店としても販売結果に満足するでしょう。しかしカテゴリーの週販が5個のままで、ブランド「A 」だけが売上3倍となったとしたら、小売店はメリットを感じるでしょうか?
こうした単なる棚取り競争は、おそらくほかのメーカーもほかの店舗で行っているはずです。もしかすると、同じ期間中に別の店舗で競合ブランド「B 」がプロモーションを行い、ブランド「B」が3倍売れているかもしれません。また、翌週にはこの店舗でブランド「C」のプロモーションが入り、瞬く間にブランド「A」の売上が激減するかもしれません。
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藤枝テッド和己/中井侑絵(チェースデザイン)
藤枝 テッド 和己/(株)チェースデザイン マネージング・ディレクター
2002年よりマッキャンワールドグループの(株)モメンタム ジャパンに勤務。
モメンタム ワールドワイドの国際組織グローバル・ショッパーマーケティングエクセレンス・グループの中核メンバーとして、買物客(ショッパー)を中心においたマーケティングの開発に取り組み、JTインターナショナル、コカ・コーラ、マイクロソフトといった多国籍企業のショッパーマーケティングに携わる。現在は、2013年にモメンタム・ワールドワイドが買収した、北米のショッパーベースデザイン・コンサルティング会社チェースデザインの日本法人のマネージング・ディレクターに就任し、多くのクライアントに、売り場で購買行動を操作する「売り方のイノベーション」のコンサルティングを行っている。
宣伝会議では、セールスプロモーション講座やメディアプランニング講座等のセミナー講師を務め、先駆的なマーケティング理論やケーススタディを紹介している。
中井侑絵/(株)チェースデザイン シニアストラテジックプランナー
(株)モメンタム ジャパンから、北米のショッパーベースデザイン・コンサルティング会社チェースデザインに派遣され、P&Gやスターバックスのショッパーベースデザイン・プロジェクトに参画。2014年、チェースデザインの日本法人の設立のメンバーの一人として、主にショッパー戦略の開発に従事し、クライアントに対して、ショッパーベースデザインを日本のマーケットで実践するための、様々な提案を行っている。
藤枝 テッド 和己/(株)チェースデザイン マネージング・ディレクター
2002年よりマッキャンワールドグループの(株)モメンタム ジャパンに勤務。
モメンタム ワールドワイドの国際組織グローバル・ショッパーマーケティングエクセレンス・グループの中核メンバーとして、買物客(ショッパー)を中心においたマーケティングの開発に取り組み、JTインターナショナル、コカ・コーラ、マイクロソフトといった多国籍企業のショッパーマーケティングに携わる。現在は、2013年にモメンタム・ワールドワイドが買収した、北米のショッパーベースデザイン・コンサルティング会社チェースデザインの日本法人のマネージング・ディレクターに就任し、多くのクライアントに、売り場で購買行動を操作する「売り方のイノベーション」のコンサルティングを行っている。
宣伝会議では、セールスプロモーション講座やメディアプランニング講座等のセミナー講師を務め、先駆的なマーケティング理論やケーススタディを紹介している。
中井侑絵/(株)チェースデザイン シニアストラテジックプランナー
(株)モメンタム ジャパンから、北米のショッパーベースデザイン・コンサルティング会社チェースデザインに派遣され、P&Gやスターバックスのショッパーベースデザイン・プロジェクトに参画。2014年、チェースデザインの日本法人の設立のメンバーの一人として、主にショッパー戦略の開発に従事し、クライアントに対して、ショッパーベースデザインを日本のマーケットで実践するための、様々な提案を行っている。
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