中村耕史(クックパッド トレンド調査ラボ 調査室長)
ここでは、『販促会議』2015年4月号に掲載された連載「季節の定番イベントでMD提案を工夫するには」を紹介します。
検索データから見える5月、6月のイベントMD施策
5月はGWの行楽に始まり、子どもの日、母の日といった食関連イベントが続く。春の食材の価格も落ち着いてきて食卓も華やかに彩られる時期だ。
今回は「母の日」のメニュー提案のヒントを検索データから見てみよう。2014年に母の日と最も組み合わせて検索されていた語は「ご飯」だった。特定の料理名ではないキーワードが最上位に来るということは、検索者自身何を作りたいかが明確ではなく提案を求めている状況ということ。では、母の日のご飯ではどのような料理が注目されているのだろうか。2009年から13年まで「カレー」が首位だったが、14年は「寿司」にその座を明け渡している。更に経年変化をみると、サラダが3年連続で順位を上げていること、オムライスの検索が増加していることが目につく。このように、季節のめぐりは同じでもその中身は毎年変化が見られるので、常に最新の情報に目を光らせることがMD提案には重要だということが分かる。
6月の食関連イベントといえば「父の日」だ。母の日に比べて、おつまみやアルコール飲料の訴求が行われている店舗が多い印象を受けるが、実は「おつまみ」よりも「ケーキ」の方が組み合わせて検索されている。また、母の日に比べ「お弁当」が組み合わされて検索される割合が高いのも特徴だ。14年の父の日で検索が増えたメニューのひとつ「スコッチエッグ」はおつまみとしてだけでなく一手間加えたお弁当の提案としても有効だろう。
データを理解するうえでの用語解説
・季節指数:SI値の年間平均を100とした、集計期間における値。
掲載ランキングデータのように季節感を把握する際に利用できる。
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