「競争の4P」から「共創の3C」へ
モノが不足していた時代においては、「Product(製品)、Price(価格)、Place(流通)、Promotion(販促)」というマーケティングの4Pが有効でした。いかにモノを作って流通させるか、他社と比べていかにモノを目立たせるかが切り口になっていました。しかし、モノ余りの現代では、それらは以前ほど役立たないような印象を受けます。むしろ、「モノには価値がない」と考えるところから始めるほうがうまくいきやすいのです。モノ以外の部分で価値を生み出そうとすることで「選ばれる理由」ができるわけです。前述の4Pを「競争の4P」とすると、これからは考える視点が「共創の3C」にシフトします。
Product(製品)・Price(価格)から「Content(コンテンツ)」へ。
Promotion(販促)から「Communication(対話)」へ。
Place(流通)から「Community(遊び場)」へ。
お客さんと一緒に遊べるコンテンツを企画して、「楽しい体験」や「新しい学び」を提供し、コミュニケーション量を増やしながら、「心地よい居場所」となるコミュニティが生まれるように支援・促進していく。そのコミュニティから共創チームや新たなコンテンツがまた生まれていくサイクルができると、おもしろいことがどんどん起こっていくようになります。市場のパイを奪い合う競争サイクルに巻き込まれて消耗するのではなく、共創サイクルをつくってパイを拡大していくというのは、こういうことだと思います。
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