コラム

アンバサダー視点のススメ

カンヌで注目の次世代エージェンシーR/GAに学ぶ、これからの広告会社の姿

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■Advertising is not everything

まず広告が全てではないと考えること。

従来のマスマーケティング時代においては、広告会社の仕事は当然「広告」が中心でしたが、「全てがつながった時代」においては、アプリやPR、クチコミなど広告以外の様々な選択肢が「広告」効果をもたらすことがあります。

次世代エージェンシーは、メディアニュートラルなど広告を露出するメディアをフラットに考えるだけではなく、そもそもの手段として広告も一つの選択肢としてフラットに考えることが必要になっているようです

■Storytelling is alive and well

一方で、ストーリーを語るというコミュニケーションの基本的な考え方は、古いようでいて今でも基本であり、実は「全てがつながった時代」において、より重要になっているということのようです。

実際、商品の特徴をアピールするよりも、その商品が生まれた背景が語られる方が話題になるというケースはソーシャルメディア時代では珍しくありませんから、逆にストーリーテリングの能力の重要性は上がっているという話でしょう。

■Connecting your business can transform it

「全てがつながった時代」においては、ビジネス自体を「つながる」ビジネスに転換できるかどうかが重要という話かと思います。

例えば、Nike+は、ランニングという行為をオンライン上につながる行為に転換することに成功しました。従来のアナログにおける行為を、デジタル化してつながる行為に転換できればビッグデータによる分析や、ビジネスモデル自体の大転換が可能になり得るわけです。

そんな「全てがつながった時代」において、R/GAが注力していて興味深いのが3つの事業の柱です。

  • Communications (従来通りの広告代理店が実施していた事業)
  • Product/Services (デジタルプロダクトやサービスを実際に作る事業)
  • Business Transformation (コンサルティング事業)

この3つの事業のうちZasa氏が一番最初の例に挙げたのが、3番目のBusiness Transformationと呼ばれるコンサルティング事業。

つまり従来の広告エージェンシーは、クリエイティブ力を活かして広告コミュニケーションに特化することが多かったところを、次世代エージェンシーはクライアントのビジネスモデルを転換することをアドバイスするようなコンサルティング能力が必要であるという宣言と受け止めました。

実際R/GAはその実践として、R/GA Agency Acceleratorというスタートアップを支援するためのプログラムを立ち上げ、すでに40件以上のプログラムを支援しているそうです。

ある意味ベンチャーキャピタルのようなことをエージェンシーが実践しているわけで、スタートアップを成功に導く能力があるのであれば、大企業の新規事業の支援もできる能力があるという証明ができているということになります。 

参考記事:R/GAが 鮮やかに指し示した 次世代 エージェンシー像

2つ目の柱としてZasa氏があげたのが、「Product/Services(デジタルプロダクトやサービスを実際に作る事業)」。いわゆるスマホのアプリやサービスなどを実際に構築する事業です。

Nike+やNike Fuelなどが例に挙げられていましたが、「全てがつながった時代」における事業転換のコンサルティングをする上で、それを実現するためのアプリやウェブサービスを実際に構築する力をエージェンシーが持っておくことが重要であるということでしょう。

最近ではEquinoxというスポーツジムの、デジタル化を支援している事例を紹介されていました。

そしてZasa氏が次世代エージェンシーの事業の柱として最後に紹介したのが、「Communications(従来通りの広告代理店が実施していた事業)」です。

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