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電通の岸勇希氏が会社設立。新会社の顧問には古川裕也氏。

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電通は4月3日、2017年1月に設立された刻キタル社に出資するとともに、同社クリエーティブ・ボードでエグゼクティブ・クリエーティブ・ディレクターの古川裕也氏を現職のまま、顧問として派遣するなど、資本業務提携に合意した旨、発表を行った。

刻キタル社は岸勇希氏(元・電通 CDC エグゼクティブ・クリエーティブ・ディレクター)が立ち上げた会社で、同氏は2017年3月末をもって電通から独立し、刻キタル社の代表取締役クリエーティブ・チェアマンに就任している。同社には、電通CDCで岸氏と同じチームで仕事をしてきた飯島章夫氏、間宮洋介氏、岡部将彦氏、仁藤安久氏もメンバーとして加わる。その他、マザーハウスの山崎大祐取締役副社長、バスキュールの朴正義代表取締役社長がファウンダーとして参画する。

新会社では広告コミュニケーション業務の他、事業支援や商品・サービス開発などのビジネス・デザイン領域を充実させていく予定。マザーハウスの山崎大祐氏が社外取締役として同社に参画をし、社外企業やプロジェクトに対する出資、投資を行っていく予定という。

岸氏は「広告の仕事自体は、これからも続けていくつもりだが、より広い領域でこれまで培ってきた“人の気持ちをデザインする”ことによる課題解決の可能性を試してみたいと考えたことが独立のきっかけ。僕は広告人の可能性は、まだ広がっていくと考えている。自らリスクを負って投資をし、また事業を開発していく中で広告業界の可能性を少しでも広げることができれば」と話している。

電通・代表取締役社長執行役員の山本敏博氏は刻キタル社との資本業務提携について「新しい形、新しい関係、新しい組み合わせ。広告は常に新しいものに向かって来たが、刻キタル社はその歴史の中でも、とりわけ大きな飛躍になると考えている。広告業界にとって、そして特に電通のような会社にとって大きな意味があることだし、これまでの広告業界になかった新しい次元を切り拓いてくれるのでは」とコメント。

また、顧問に就任した古川裕也氏は「広告業界は、世界の劇的な変化の速度に比べると、まだそれほど変化していない。進化には新しい才能も新しい考え方も必要だが、今までにない装置が必要。そのひとつのカタチが刻キタル社で、広告で培ったクリエーティブ能力が、広告とは違う仕事で、新しい果実を産み出す重要な試みになると思う」とのコメントを寄せた。

写真右から山本敏博氏、岸勇希氏、古川裕也氏。

岸氏は2004年に電通入社。2008年に『コミュニケーションをデザインするための本』を刊行し、「コミュニケーション・デザイン」の概念を提唱してきた。2014年には電通史上最年少でエグゼクティブ・クリエーティブ・ディレクターに就任し、広告に限らず、商品開発やビジネス・デザイン、空間デザインに至るまで、幅広くクリエーティブ活動に関わっている。

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山本氏、岸氏、古川氏と刻キタル社に加わった4名(後列左から仁藤氏、飯島氏、間宮氏、岡部氏)。

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