テレビCMの炎上が増えている背景
では、テレビCMが炎上しやすくなっている昨今、炎上を起きにくくするためには顧客視点で見た際の「Authenticity(真実性)」へのこだわりが重要ではないかという話を書きました。
コラム著者の徳力基彦氏の新刊『顧客視点の企業戦略』(Amazon)が公表発売中。
ただ一方で、最近の炎上事例を見ていると、もはやテレビCMなどのマス広告が炎上しないように、事前に完璧な努力をするのは難しいのではないかという考えが徐々に頭をもたげてきます。
それは、もはや現在の日本には、炎上をネットメディアがネタとして取り上げるサイクルができあがってしまっているからです。
テレビCMの炎上騒動の多くは、一人のユーザーが表現に対して問題提起することから始まります。この段階で、通常はその発言はフォロワーなり、友人の数10人~数100人が見て終わるだけですが、たまに1つの発言が大勢の人にリツイートされたり、シェアされたりする状況が発生します。
ネット上では数限りなく繰り返される行為なわけで、それだけではとても炎上と呼ばれるような状況にはなりません。ここで、登場するのが常に炎上ネタを探している、ゴシップ系のネットメディアです。
特にTwitterはリツイートが多い発言数や、急増したキーワードを可視化するサービスが多数あります。ゴシップ系のネットメディアの記者は、これらのツールを駆使して、ネット上のボヤ騒ぎを常にウォッチしています。
