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「抗菌薬が効かない」薬剤耐性の対策へ 啓発活動を初表彰

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内閣官房国際感染症対策調整室は6月26日、都内で「第1回薬剤耐性(AMR)対策普及啓発活動表彰」の表彰式を行った。近年、抗菌薬が効かない薬剤耐性を持つ細菌が増えているのを受け、その啓発活動を表彰するもの。

「薬剤耐性対策推進国民啓発会議議長賞」には、青森県感染対策協議会(AICON)と医学生組織 Smile Future JAPANが選ばれた。

表彰は国民部門、医療部門、研究・教育部門、動物部門の4部門。今年の2月1日から同28日まで活動事例を公募し、今回は74件の応募があった。審査員は元宇宙飛行士の毛利衛氏や事業構想大学院大学の田中里沙学長、コピーライターの梅田悟司氏らが務めた。

同日には本表彰の主催者である内閣官房国際感染症対策調整室長の山田安秀氏、田中氏、国立国際医療研究センターの忽那賢志氏、そして「薬剤耐性へらそう!」応援大使でタレントのJOYと篠田麻里子によるトークイベントも行われた。

(左から)事業構想大学院大学の田中里沙学長、タレントの篠田麻里子、タレントのJOY、国立国際医療研究センターの忽那賢志氏、内閣官房国際感染症対策調整室長の山田安秀氏

忽那氏は「抗菌薬は地球規模での限りある資源のようなもの。むやみに使わずに必要な時に必要な容量を守って服用することで薬剤耐性を防ぐことができる」と話した。

各賞の詳細は次の通り。

薬剤耐性対策推進国民啓発会議議長賞

感染制御ネットワークによる地域医療圏の耐性菌を減らすための多面的アプローチ
青森県感染対策協議会(AICON)

学生による抗菌薬啓発キャラバン
Smile Future JAPAN

厚生労働大臣賞

卒後初期の感染症診療・教育による抗菌薬適正使用の実践・啓発の10年に及ぶ取り組み
佐賀大学医学部附属病院感染制御部

抗菌薬適正使用普及のためのグラム染色検査の実施とその結果を患者教育に活かす取組み
まえだ耳鼻咽喉科クリニック

文部科学大臣賞

ソシアルネットワークで取り組む感染症危機管理活動
東北大学大学院医学系研究科総合感染症学分野

世界へはばたく「未来の創造者」の育成
兵庫県立兵庫高等学校

農林水産大臣賞

動物用抗菌剤研究会における薬剤耐性対策の普及啓発活動の取り組み
動物用抗菌剤研究会

養豚における抗菌剤の適正使用および低減に向けた取り組み
一般社団法人日本養豚開業獣医師協会

「薬剤耐性へらそう!」応援大使賞

SATによる抗菌薬適正使用の推進と耐性菌抑制
静岡県立こども病院 Shizuoka Antimicrobial Team(SAT)

薬剤耐性菌を制御する新規の科学的方策の研究と教育啓発活動の統合的な取り組み
新潟大学大学院医歯学総合研究科微生物感染症学分野 教授 寺尾 豊氏

一般の方及び医療従事者向けAMR啓発活動
日本ベクトン・ディッキンソン株式会社

疫学調査に基づく伴侶動物病院におけるMRSAの低減化対策の実施
さっぽろ獣医師会