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ヤングカンヌ2017:②PR部門本戦篇 — カンヌライオンズ2017レポート

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企画・プレゼン資料作成

ブリーフの読み解きと方針決定に、当初の予定よりも時間がかかりました。

“Silent Emergency”そのものを知らしめるアプローチをとるべきか、“Lake Chad Crisis”にフォーカスするべきか、とても悩みました。

“Lake Chad Crisis”にフォーカスしたほうが、具体的なファクトやモチーフを活用して、太くシンプルなアイデアは考えやすい。でも、それでいいんだろうか。ブリーフのゴールはあくまで「“Silent Emergency”の認知を高めよ」と書いてあり、“Lake Chad Crisis”には触れられていないし・・・。

こんなことを考えながら、かなり迷いました。

結果的には、“Silent Emergency”にしっかりと向き合い、“Lake Chad Crisis”はあくまでその中のひとつとして扱おう、ということを決めました。

ファクトに基づいた論拠から「“Silent Emergency”がなぜ発生しているのか」という根本的な課題とターゲットインサイトを狭く絞り込み、その方針で具体案を考え始めました。

出した企画は「“Undiscovered Places” – 今まで誰も見たことのない場所への魅力的な旅行ツアー」。

チャド湖をはじめ、南スーダン、イエメンなどの“Silent Emergency”が発生している様々な場所を、今まで誰も見たこともない魅力的な旅行ツアーとして紹介。興味をもった旅行好きなターゲットへ、食糧難のため食事は1日1食、自爆テロが多いため服装はボムスーツ着用推奨、難民が多いためホテルは野宿、といった旅程を提示。実は旅行先は非常に深刻な事態が発生している場所だと気づかせ、“Silent Emergency”を知らしめる。というものです。

アウトプットのアイデア自体は、これよりも太くシンプルな案を考えることはできましたが、過去の優勝作品に共通するファクト/インサイトに基づいた戦略からの一貫性を優先して、この案に決めました。

早朝に企画決定後、会場のPCでパワーポイント資料を作成し、締切時間ギリギリに提出しました。

プレゼン資料

次ページ 「振り返り」へ続く