メール受信設定のご確認をお願いいたします。

AdverTimes.からのメールを受信できていない場合は、
下記から受信設定の確認方法をご覧いただけます。

×
コラム

澤本・権八のすぐに終わりますから。アドタイ出張所

アートディレクターなのに、職業が「インスタグラマー」だと思われている!?(ゲスト:秋山具義)【前編】

share

アートディレクターよりもインスタグラマーと思われている

中村:違うんです。あ、言ってるなと思いましたけど(笑)。最近のそれこそ食に傾倒しているお話やアートディレクターとしてのお仕事ぶりなど、いろいろ聞きたいんですけど、この番組は広告の番組ということで、ご自身の自己紹介をラジオCMの尺20秒に合わせてやってみていただけないかと。準備はよろしいでしょうか?では、どうぞ!

秋山:はい、アートディレクターの秋山具義です。広告中心に仕事しているんですけど、最近は食のほうでいろいろ取り上げられたりするようなことがあって。アートディレクターというより、インスタグラマーだと思われてる節があります。あ、はい(ゴングの音)

澤本:時間が余った(笑)。

権八:でも本当に雑誌でも連載してるし、食べる関係で。

秋山:この間、知り合いの紹介で有名な女性ダンスユニットの1人と会ったときに「よく食べログやインスタを見てます。いつもおいしそうですね。仕事は何をしてるんですか?」と言われたんです。

権八:そうだよね(笑)。

中村:そもそも、これを聞いてるリスナーは広告業界の人や目指している人が多いんですが、改めて初心者編として、具義さんがやってらっしゃるアートディレクターというのはどんなお仕事なのか、ざっくり聞いてもいいですか?

秋山:はい、アートディレクターは仕事の種類の幅が意外とあって。僕はポスター、新聞広告、雑誌広告、電車の中吊り広告、ビルボード、CMもやりますし、マルちゃん正麺などのパッケージデザイン、ロゴをいろいろつくったり、壇蜜さんの写真集をデザインしたり、CDジャケットのデザインをしたり。かなり幅広いんですけど、本の装丁をしないアートディレクターもいるし、ほとんど広告しかやらない人もいるので、なかなか説明は難しいですね。僕はデザインを柱にして、来るもの拒まず何でもやるといタイプのアートディレクターです。

中村:マルちゃん正麺はどのコンビニ行ってもありますよね。おいしそうで、手に取りたくなるようなデザインで。

権八:あれは1個売れたら具義さんにチャリンチャリンなんですか?

秋山:そんなわけないでしょ(笑)。

権八:僕はこうやってイジってるけど、具義さんのデザインは、学生のときにBEAMSでTシャツを見たときにかわいいと思って。真ん中に牛乳のパックがプリントされているデザインでね。

秋山:あぁ、そうそう。でも、今日そのTシャツを着てる人にあまり言われたくない。褒められてる感じがしない。

一同:(笑)

権八:いやいや、これ可愛いじゃん(笑)。その学生の時に見たTシャツは、牛乳パックのイラストでかわいくて、真ん中に「Dairy Fresh」と書いてあって。あれは「毎日新鮮」ということでしょ?

秋山:違うの。デイリーは「LY」じゃなくて「RY」で、乳製品や牛乳販売店という意味だから、「新鮮な牛乳販売店」という意味。糸井重里さんのネーミングです。

澤本:「Dairy Fresh」は具義さんの会社の名前ね。

秋山:「デイリークイーン」というハンバーガー屋さんあったでしょ。あれもRYのほうなの。

権八:じゃあ、新鮮な乳製品、牛乳販売店という名前の会社なの?

秋山:そうだよ。でも、権八の会社「シンガタ」のほうが変じゃない?

権八:まぁシンガタも人のこと言えないんだけど(笑)。ずっと、「企画も毎日新鮮なものを届けるよ」という意味かと思ってた。

秋山:牛乳って新鮮なうちのほうがおいしいでしょ。バターにもチーズにも、コーヒー入れたらコーヒー牛乳にもなるし。そういう新鮮なアイデアをお届けする会社という意味があるんですよ。

権八:うーん・・・。

中村:なんで釈然としないんですか?(笑)

権八:いや、牛乳の店より毎日新鮮のがよくね?(笑)あとチラッと糸井重里さんと通じてるぞ的なアピールがあったもので(笑)。でも、僕が最初にいいなと思ったやつも糸井さんの・・・。

秋山:あ、僕それ覚えてる。誰かの展覧会のパーティで声かけられたんだよね。権八くんが広告をはじめたばかりの頃だと思うけど、パルコのCMでエンリケ・バドレスクというカメラマンが水の中にいる女性を撮った、「美人で逢いましょう」というコピーの作品があって。僕はそのCMのアートディレクター/プランナーをやって、糸井さんがコピーを担当していていたんだけど、権八がそれをすごい褒めてくれて。

権八:いやいや褒めるなんて。

秋山:「あれいいじゃん、お前」みたいな。

一同:(笑)

次ページ 「デザインを考える際にいつも心掛けているポイント」へ続く