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コラム

澤本・権八のすぐに終わりますから。アドタイ出張所

この人と本をつくりたい!と思うのはどんな人?(ゲスト:箕輪厚介)【後編】

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【前回コラム】「お金を払って仕事をするはなぜ?オンラインサロンの秘密(ゲスト:箕輪厚介)【中編】」はこちら

ゲストは前回に引き続き幻冬舎の編集者・箕輪厚介さん。ヒットを連発する箕輪さんは、どんな人の本をつくりたいと思っているのか?

今回の登場人物紹介

※本記事は6月21日放送分の内容をダイジェスト収録したものです。

箕輪さんが本をつくりたいと思う人はどんな人?

中村:箕輪さんはすごいスピードで本を出してますよね。

箕輪:もう本当に引退したいですね。

権八:早っ(笑)。なんで引退したいの?

箕輪:月1冊出してるのでさすがに限界に来てますね。だからこの夏ぐらいからは徐々に他の編集者にもやってもらおうと思ってます。4月にニューズピックスブックというレーベルが立ち上がって、月額サービスで体制もつくってないから、人にやらせるより僕1人で突っ走ったほうが最初の1年目はよかったし、勢いが出るのでブランドにもなるし。頑張ったけど、さすがに月1冊だとゲラを読むのが精いっぱいぐらいの感じなんで、徐々にチーム制でやっていこうかなと思ってますね。

中村:1冊ビジネス書をつくるのはだいたい半年ぐらいかかるんじゃないかと思うんですけど。だから6つぐらい同時に回すという?

箕輪:本当にそうですね。

中村:ショールーム社長の前田くんはやばい奴なのでアレですけど、こいつ書けそうだなという鼻が利くと聞いて。この人で本をつくりたくなるという人はどんな人なんですか?

箕輪:水と油のように、世間と個人の原石をどんなにかき混ぜても分離しちゃうような人ですね。それこそ与沢翼も前田裕二も岸勇希さんも、いい悪いはいったん置いておいて、確実に分離しちゃう。その分離の仕方が僕の好きな分離の仕方という感じですね。

青木真也という格闘家の本もつくったんですけど、彼は格闘技界から嫌われていて。倒れて負けて骨が折れている相手の顔に中指立てて騒いで問題になるような、本当に単なる問題児なんですけど、僕はそういうさまが好きなので。

でも最初は彼の異常性ってコンテンツとして一般性がないなぁと思ったんです。格闘技ブームでもないし本にならないなと思っていたけど、うちの妻がママ友と行きたくもないランチに行かなきゃいけなくて面倒くさい、送り迎えのときもバスの停留所に僕が子どもを連れていこうとすると、恥ずかしいから行かないでと言うんです。

空気読みまくりで面倒くせーなと。一方、青木さんは友達できたことない、小学校のとき壁に向かって給食を食べさせられていたなど、空気なんて読んだことないし、空気という存在すら知らないと。だったら空気を読みがちな人たちに向けて青木真也を一般化すれば、売れるか売れないかわからないけど時代にピッタリの本になるんじゃないかなと思って。

それで『空気を読んではいけない』という本を出して、3、4万部ぐらい売れたんですよ。

権八:僕らのまわりでは例えば中島哲也監督とかね。世間と分離した人格ではあるじゃないですか。面白いよね、とりあえず怒られるもんね(笑)。

中村:権八さんは中島監督と一緒に仕事してますけど、僕は「はじめまして」で行ったら、「じゃあワタミに飲み行くか」と行ってビール飲みながら、「おまえつまんねーこと言うな、だからダメなんだ」とひとしきり。ほぼ初対面ですよ(笑)。すみませんと、すごい小さくなって。

権八:ワタミが閉店するまで俺たちずっと説教されて、よくわからない(笑)。

箕輪:めっちゃ面白い。ワタミ選ぶというのがすごくないですか?

権八:どこでもいいのよ。

箕輪:ナチュラルボーンだ!いますよね、たまに。どこでもいい、それが1人2万だろうが、ワタミだろうが、全部同じなんですよね。わかる。それ本物のモンスターの人ですよ。

一同:(笑)

箕輪:自分が興味あるもの以外は全部同じで。僕が好きな人はだいたいそういう人ですね。

次ページ 「ほとんど会ったことがない人と自分の会社をつくった」へ続く