テクノロジーを前進するためではなく、横道に逸れるために使う
メディアアートはその場の参加者との対話だけにとどまらず、社会とのエンゲージメントを作り、問いを投げかけ、インタラクションを生み出す形へと移行しつつある。
イノベーション、マシーンラーニング、オプティマイゼーションといったキーワードとは逆の、人間の持つ不完全性(ERROR)という視点から、ロボティクス、マテリアルデザイン、VR、8K映像、ソーシャルメディアなど革命の最前線にあるテクノロジーを用いて、社会への問題提起が行われていた。テクノロジードリヴンの進化を信じて、リニアに猛進し続けて現代社会において、一息ついて考え直すこと、期待や予測や信念と外れた結果に目を向けてみること。そして個人ひとりの手にデータという意志の資産を与え戻して、社会形成を行う行政に、それぞれの意見を述べてみよう、というメッセージを伝えている。
ブランドも、商品を売り続けることだけではなく、このタイミングでステートメントを改めて見直してみるタイミングかもしれない。“Error”を意図的に起こすワークスペースやコミュニティ、コミュニケーション形成のヒントを、今回のArs Electronicaの作品が教えてくれている。
Ars Electronica Festival 2018 – Best of
小口 弘太郎
TBWA\HAKUHODO
DIGITAL ARTS NETWORK所属
インタラクティブプラナー
慶應義塾大学 経済学部卒業。ニューヨーク、サンフランシスコ、東京のスタートアップでのインターンを経て、2014年、ブランディングエージェンシーに入社。ブランディング、デジタルコミュニケーション、サービス開発などに係る。2017年にTBWA\HAKUHODOに入社。インタラクティブ、ストラテジー、メディアプラニングを横断して業務に携わる他、TBWA\WORLDWIDEのカルチャーエンジンであるBACKSLASHや、TBWAのコンサルティングサービスであるDISRUPTION® CONSULTINGにも従事する。
袴田 喬
TBWA\HAKUHODO
DIGITAL ARTS NETWORK所属
デジタルデザイナー/アートディレクター
カリフォルニア美術大学 グラフィックデザイン学科卒。サンフランシスコのデザインエージェンシーでアートディレクターとしてアプリ・デジタル中心の案件に関わる。帰国後、外資系広告代理店にてアートディレクターとして従事。UI/UXからプロダクトデザインまで企画立案や制作を指揮。2017年にTBWA\HAKUHODOに入社。デジタルでの知見を生かし、アートディレクターとしてデザインだけではなく、SNS視点のクリエイティブやプランニングにも携わる。過去にはWebby Awards、Good Design賞など受賞。
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