時代を肌で感じ、新しい仮説を立られる人が強い!JAAA若手大賞トークセッション

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「個の熱量」が、仕事を面白くしていく

会場に集まった参加者からは事前に多くの質問が集まった。

—ここで来場者からの質問に答えたいと思います。「みなさん自身に、仕事の型、スタイルができたのはいつ頃ですか? またそのきっかけとなったできごとはなんですか?」という質問が寄せられています。

佐藤(雄):僕はCMプランナーになりたいと思って入社しました。入社当時はマスが主流だったので日々、CMの企画をしていました。5年ほどしてからWEBが出てきて、それから8年目くらいまでWEBメディア主体の仕事にも多く携わっていました。その経験もふまえてマスに戻ってきた時、自分の仕事のスタイルができたように思います。30歳の頃に、カップヌードルの「STAY HOT いいぞ、もっとやれ。」というキャンペーンを1年間やらせてもらえたんですが、そのとき、マスとWEBのどちらもできるというのが強みになっていました。

佐藤(麻):私の場合、デザイン事務所で働いていたときは言われたままのものを作るような仕事の仕方をしていました。しかし、やはり自分の人生なのだからやりたいことをやろうと思い、”写真”を選んで「1_WALL」(ガーディアン・ガーデン主催による写真とグラフィックデザインのコンテスト)に応募しました。23歳のときにグランプリをもらえたのを機に仕事を辞め、写真を生業にすることにしました。

それ以来、個人的な作品だけではなくお仕事をさせていただくときにも、なにが本当に良いと思うのかちゃんと意見して話し合うようにしています。自分の場合は、既視感のある写真を撮りたくないという気持ちがあるので、そこはできる限り担保したいなと思っています。わがままなようですが、やりたくないことを嫌々やると全然いいものができないし、同じくいい写真も撮れないと思っています。

佐藤(雄):自分が好きだと思うことをやろうということですよね。それは自分も同じで、5年ほど前ですが、やることが複雑になって、みんな何をやっていいかわからない、という空気がありました。そのときに立ち戻ったのが、自分が好きなことをちゃんとやろう、ということでした。

いろんな仕事のスタイルがあると思うんですけど、「個の熱量」が仕事を面白くしていくんだと感じています。僕のチームや仲間の熱量をどう上げていくのかも含めてですね。自分が好きなだけではだめで、チームもクライアントもそれが好きで、かつ世の中もそれが好きで、というのがポイント。シンプルにいうと今の仕事は、その「好き」を見つけて実現していく仕事です。

佐藤(麻):好きなことだと、自ずと熱量を持ってそれを続けることができるようになりますよね。さっき梅田さんがお話をされていた、人やコンテンツがメディア化していくという話にも繋がるように思います。その人がどんなことに対して熱量があるのかわかると、ADの方にしても写真家にしても、この人はこういうのが得意だからこれを頼もう、となりますもんね。

竹中:私もその話にすごく共感します。私自身も、仕事の型ができたタイミングは、好きという熱量が仕事になっていった瞬間だと思っています。新卒で入社した前職の会社ではWEBディレクターやマーケティングの仕事をやっていましたが、やりたいことと繋がっていくような気はするけれど、個人としての「好き」と仕事としての「好き」は完全に分けて考えていました。

自分は表現者ではないけど、そういうクリエイターたちが作っているものがすごく好きで、それを何かに変えていったり、繋げていったりする仕事を前職でしていた基礎固めを活かしながらできないか考えたのが、ちょうどCINRAに転職した26歳のときでした。

梅田:僕は「一休さん」が6歳の頃から好きで、一休さんみたいなことをやりたいと思っていました(笑)。だから前職の頃は実現性のない企画ばかり提案して空回りしていたのですが、あるときドミノピザというクライアントに出会い、幸いにも僕の企画をおもしろがってくれて、ノリで考えた企画が海外のテレビで取り上げられるなど、このときに成功体験を味わうことができました。この経験で、自分のようなスタイルにもニーズはあるんだということがわかったのはよかったです。

加えて、嶋浩一郎さんという大先輩との出会いもありました。当時彼はクリエイティブディレクター兼「書店の店長」という肩書を持っていて、そういうことが、自分がやりたいことをやっていいんだと思わせてくれたきっかけでもありました。いずれも自分が25歳くらいのときですね。

佐藤雄介さん(左)と竹中万季さん(右)

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