コラム

澤本・権八のすぐに終わりますから。アドタイ出張所

母からの遺言「性格俳優になるな」、その思いは?(ゲスト:三上博史)【後編】

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『私をスキーに連れてって』のパロディ広告に対する気持ちは?

澤本:その後は『私をスキーに連れてって』に出演されて。あれは馬場康夫さんが監督ですけど、馬場さんからオファーはどういう風に来たんですか?

権八:ホイチョイの馬場康夫さんね。

三上:馬場さんと面識はなかったんですね。僕はホイチョイのファンでも全然なかったし、正直、名前も知らなかった。というときに、映画製作会社があって、そこのプロデューサーたちの経由で来た話だったと思います。その前の前の年に山川直人さんの『ビリィ・ザ・キッドの新しい夜明け』という映画で『草迷宮』以来初めての映画の主演だったんです。それが1本走ってましたが、アート系だったので、僕の中ではメジャーの主役をしたい、というところにポンと来て。

澤本:なるほど。その直後かな。どっちが先か忘れちゃったけど、僕、『二十世紀少年読本』が大好きで。

三上:林海象さん。

澤本:はい、あれも見に行って。ついこの間かな、スキーあんなにうまかった人が今度はサーカスになってると(笑)。ものすごい綺麗な景色が今度はモノクロなんですよ。

三上:そうなんですよ。だから味わい深い映画で。

澤本:音楽もよくて。

三上:凄くいいですよ。僕、自分のサントラの中で一番好きかもしれないですね。あのメインテーマが。

権八:あの頃って90年代ですか? 80年代かな。

三上:80年代終わりぐらいから90年代でしょうね。

権八:この間もつい三上さんに言っちゃったんだけど、そういうところが抜け落ちていて、寺山さんの映画に出られていたとか知らなくて。『君の瞳をタイホする!』の三上さんと。やっぱりそこで知ってるから。

三上:普通そうですよね。その裏側、同時期に『20世紀少年読本』もあるけど、深部なんでしょうね。だから見てない人がほとんどだと思います。そうやってきたのが正解かどうかはわからないけど、少なくとも僕の中にはあってよかったなと。

澤本:さっきの年代順でいうと、『私をスキーに連れてって』があった後に、フジテレビのトレンディドラマがあって。たぶんあれが90年ぐらいからだから、もしかしたら『私をスキーに~』がなければ、『タイホする!』というのはなかったかもしれないですよね。

三上:わからないですよね。いろいろそうやって自分の人生を考えはするけれど、その通りにもならないし。面白い流れがいろいろなところからくるから、まじめに考えてれば(笑)。

権八:『私をスキーに連れてって』は何年かごとに周期がね。去年かな、それをネタにした広告があって。ああいうのをチェックしてくれという話、来ますよね?

三上:まず「使用許可をください」からはじまるじゃないですか。えーっと思って。

権八:なりますよね (笑)。アテレコされちゃうわけだから。

三上:それでアテレコの案もあって、これを使うというのも決まっていて、最終的にイエスかノーをくださいと。「原田知世ちゃんや馬場さんはどうなの?」と聞いたら「みなさんOK出てるので、最後のお返事です」と言われて。

権八:本当かな(笑)。

三上:ねぇ(笑)。えーっと思って。じゃあみなさんOKだったらどうぞやってくださいと言ったら、後で馬場さんに「最終的に三上くんがノーを出すという前提で俺はイエスにしてんだよ」と言われて。

澤本:ひどい(笑)。

三上:ひどいよね(笑)。でも何がああいうことになるかって誰もわからないですよね。本当に作品ってそうですよね。

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