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戦略そのものが持つクリエイティビティを引き出すとき — カンヌライオンズ審査レポート 後編

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評論して「理想」で終わるか、それとも行動して「実現」させるのか

連載の最後に、少し個人的な話を述べさせてもらいたい。

今回、窓もない部屋で5日間過ごしたことで、南仏の降り注ぐ太陽がとにかく恋しくなったと同時に、自分が昔追いかけていたクリエイティブに恋しくなったのも事実だ。

今はアクセンチュア インタラクティブという場で、以前に広告業界にいた頃とは異なるクリエイティブアプローチで仕事を行なっているものの、やっぱりクリエイティブは楽しいものだと再認識した。

だが、広告業界を離れ、コンサルティング視点で改めてカンヌライオンズを俯瞰してみると、自分が広告業界にいた頃から「進化したもの」「停滞しているもの」、それらがよりクリアに見えたということは事実であり、自分としての課題も見えたことは事実だ。つまり、カンヌライオンズは我々の本当の課題を顕在化させ突きつけてくる。勝者の象徴であるライオンから、命を一瞬で奪う猛獣のライオンへと姿を変えるのだ。

「広告業界 vs コンサル業界」と言われることもあるが、個人的には対立ではなく、いかに日本の企業やブランドを強くしていくか、世界で戦えるようにしていくのかということに注力すべきだと思っている。そのためにはこれまでの通例にとらわれずビジネスを再定義・再創造していかなければならないし、海外を羨む他人事的な「理想」を求めるより、とにかくその「実現」に向けて自らアクションしていかなければならない時期に差し掛かっているのは言うまでもない。

2020年は、ビジネスの再定義・再創造を「実現できるチーム」をどれだけ生みだし、どれだけの再定義・再創造を「実現」できているのか。アクセンチュア インタラクティブとしても、今まで以上に行動して、その実現を支えていきたい。

清水武穂
アクセンチュア株式会社 デジタル コンサルティング本部
アクセンチュア インタラクティブ シニア・マネジャー

前職は、デジタル・クリエイティブ・エージェンシーであるAKQAにてデジタルにおけるブランド体験の戦略立案、コミュニケーション戦略の立案・実行に従事。2015年、アクセンチュア インタラクティブに参画。ブランド エクスペリエンス デザインのチームを立ち上げ、新規事業開発などデジタル変革に向けたブランド体験の戦略立案、設計、実行に従事している。

 

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