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「CES 2020」現地レポート① — 今年の注目はIntelligence of Thingsと5G(森 直樹)

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2020年のテクノロジートレンドを占う最初のイベント、世界最大規模のテクノロジーカンファレンスであるCESが、今年も米国・ラスベガスで始まりました。CESは、4,400以上の企業が世界中から出展し、250を超えるセッションが行われます。その参加者は例年、世界の約160カ国から17万人以上に及ぶ巨大イベントです。
CESは、そもそもは家電ショーとしてスタートしましたが、今日ではテクノロジーとイノベーションのイベントへと変化。スマート家電に始まり、モバイル、自動車、ロボティクス、IoT、AI、XRなど、先端的な取り組みに触れることができます。ここで触れることができるテクノロジーは、ライフスタイルを大きく変化させることは間違いなく、マーケターにとっても注目すべきイベントと言えるでしょう。
オリンピック・パラリンピックイヤーの2020年も、「アドタイ」視点で現地から森直樹が最新情報をお届けします。

2020年のCES、最大の注目はAIか?

さぁ、今年もCESが始まりました。

2020年のテクノロジートレンドは何か?それの答を求めて、今年もCESにやってまいりました。2020年の開催期間は1月7日〜1月10日。クリエーティブディレクターの視点から、今年も「アドタイ」恒例、森直樹のCES現地レポートをお届けします。初回は、CES開催に先駆けて行われるプレス発表会より、CTA(全米民生技術協会)アナリスト視点での今年の見どころから触れたいと思います。

2020年のテックトレンドについて解説するCTA VP,ResearchのSteve Koenig氏とDirector of ResearchのLesley Rohrbaugh氏。

IoTはInternet of Thingsから“Intelligence” of Thingsへ?

まずはCESの主催団体であるCTA(全米民生技術協会)が解説する、メディア向けに行われた今年の見どころコーナーから紹介していきます。VPのSteve氏による、テクノロジー業界10年間の出来事の振り返りから始まりました。同氏は、この10年間はIoT(Internet of Things:モノのインターネット)が中心になっていたと振り返ります。その上で、次の10年で起こること、次の10年に期待できることは“新しいIoT”であり、今まさに、その“新しいIoT”に直面しているのだとの話がありました。

ここで言う、“新しいIoT”とは、”Intelligence of Things”。ちなみに、現地時間で1月5日現在において、Intelligence of Thingsのうまい日本語訳がネットでは見当たらず…。“モノが持つ知性”もしくは“知性を宿すモノ”といったところでしょうか。

ちなみに、私がこの原稿を書いている1月6日現在、複数のテック企業のプレスカンファレンスに参加しているなかでも、ほぼ間違いなく主役はIntelligenceでありAIでした。そしてCES2020は、AIが主役の年だと強烈に感じています。

 

本格的に市場展開される5G

続いて、CTAが注目していたのが5Gです。CTAの予測では、米国のハンドセット端末市場は2022年までに、その3分の2が4Gから5Gに入れ替わるということでした。そして、この事実が示す重要なこととは、ネットワークが成長し広がることによって、企業にとってますます大きな可能性が訪れるということ。商業・産業分野において、大企業が5Gを牽引することの未来、将来性について期待を表していました。

次ページ 「製品に導入・実装させるAI」へ続く