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2020年度「新聞広告クリエーティブコンテスト」発表、3作品が優秀賞に

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日本新聞協会は10月8日、2020年度の「新聞広告クリエーティブコンテスト」の受賞作品を発表した。最優秀賞は該当なしとし、優秀賞はADKクリエイティブ・ワン 山形孝将が代表を務めた「もし、あのとき広告できたなら。」、同社 星聡宏さんが代表を務めた「不要不急に、愛を。」、読売広告社 後藤花菜さんが代表を務めた「手紙」の3作品に贈られた。

今年のテーマは「広告」。テーマに沿った未発表のオリジナル作品が募集され、880点の応募があった。

優秀賞3作品、コピー賞、デザイン賞、特別賞、学生賞及びそれぞれの概要・講評は以下の通り。

優秀賞

「もし、あのとき広告できたなら。」
代表:山形孝将(ADKクリエイティブ・ワン)

画家ゴッホの存命中に広告があったなら、作品が世間に認められ、不世出の才能を開花させたことであろうと、広告の役割を仮想の世界で描いた。「広告の価値を広告している作品だ」(一倉宏氏)などと評価された。

優秀賞

「不要不急に、愛を。」
代表:星聡宏(ADKクリエイティブ・ワン)

新型コロナウイルスの影響に苦しむ飲食店や娯楽施設などの関係者が前向きになれるメッセージを新聞広告で届け、文化や芸術が私たちの生活に必要不可欠であることを伝えた。「コロナ禍のタイムリーな視点が盛り込まれており、メッセージ性の強い作品だ」(照井晶博氏)などと評価された。

優秀賞

「手紙」
代表:後藤花菜(読売広告社)

ボリュームのある文章で真剣にメッセージを届ける新聞広告の機能を生かし、母親への思いを赤裸々に伝えた。「じっくり読ませる内容で、切り取られた情報が飛び交う現代だからこそ大切な視点ではないか」(川口清勝氏)などと評価された。

コピー賞

「広告支えるマン」
代表:坂口和矢(佐賀広告センター)

新聞の記事下広告を擬人化し、編集面を下から支える構図で、広告が新聞発行に欠かせない存在であることを伝えた。「ユーモラスな熱量ある表現で広告の下支えを伝え、何より絵も言葉も汗をかいてる感じがいい」(児島令子氏)などと評価された。

デザイン賞

「政府に好き勝手言える国」
守谷直紀(ノン・アソシエーツ)

コロナ禍で大きな話題を集めた布マスクを題材に、自らの意見を自由に主張できる大切さをタイムリーな視点で表現した。「コロナ禍で閉塞感のある中、表現の自由の重要性を考えるきっかけを与えた」(副田高行氏)などと評価された。

特別賞

「おばあちゃんは、あたらしい。」
代表:佐藤恭司(アドビジョン)

新聞広告から毎日新たな発見をしている元気な老女の姿を通して、広告が日常生活の一部となっていることを表現した。「新聞広告が人々の生活に深く根付いている様子を真摯に伝えている」(新聞協会広告委員会)などと評価された。

学生賞

「外の世界」
池田愛花(広告デザイン専門学校)

自分の好きな情報だけが存在する閉鎖的な世界と、多くの情報が広告を通じて届く世界を、鳥籠を使って表現し、広告が果たす役割の重要性を伝えた。「細い線と広い余白で、外の世界を求める切実さを表現している」(服部一成氏)などと評価された。

同賞は若手クリエイター新聞広告の制作・発表の機会を提供し、活性化につなげる目的で2006年から開催されている。審査員は副田高行氏(審査委員長)、一倉宏氏、川口清勝氏、児島令子氏、照井晶博氏、服部一成氏と、新聞協会広告委員会正副委員長が担当した。

贈賞式は、10月20日に東京・内幸町の帝国ホテルで開催する第63回「新聞広告
の日」記念式典で行う。また、同12日から21日まで東京・内幸町の日本プレスセンタービル1階で受賞作を展示予定(日曜日を除く)。