どれだけ英語力を伸ばしてもネイティブレベルのコピーライティングはできない?
私たちdoqグループが提唱している「クロスカルチャー・マーケティング」は、企業が自国で培ってきた文化やサービスの特徴を活かしながら、海外の現地特性に合わせてマーケティングの戦略立案や、実施施策の最適化をしていくことを指します。
最適化の作業を行うにあたって、日本と海外の2つの世界で形成されている文化や消費者の特徴などの“違い”を理解することは非常に重要です。“違い”の最も代表的なもののひとつが「言葉」ではないでしょうか。
読者の皆さんも、旅行や出張、留学などで海外に行かれた経験のある方も多いと思います。そのときに、一番厄介な問題がやはり言葉の壁ではないでしょうか。日本生まれ日本育ちで元々バイリンガルではない私が、海外でコミュニケーションビジネスのプロフェッショナルとしてキャリアを構築していく際、言葉には随分と苦労をさせられました。
私がどれだけ英語力を伸ばしたところで、ネィティブスピーカーレベルのコピーライティングや最終的にプロレベルの広告表現を創出出来る人材にはなれないことを早い段階で理解し、その根底にある戦略やアイデア、プランニングという「戦略」開発フェーズに強い人材になることを目指しました。同時に、私たちがつくり上げた戦略をプロレベルで実施してくれるパートナーとの信頼構築を最重視したのです。
日本語を現地の言葉に変換した単純な翻訳コピーは通用しません!
マーケティングに関わる業務の中では、戦術(戦略を実行するための具体的なプラン)を実行する「エクスキューション」と呼ばれるフェーズがあります。これは例えば、広告ビジュアルやWebサイトのクリエイティブ開発やPR、イベント等、生活者の目に直接触れるアウトプットを実施する業務領域です。この業務領域では、コピー開発やSNS投稿文の作成、ランディングページに掲載するテキスト制作など、言葉に関わる業務が多く発生します。海外では、当然日本語ではなく、現地の主要言語で制作をしていかなくてはならないのです。
「翻訳すればいいんじゃないですか?」と素朴な疑問を抱かれる方がいらっしゃるかもしれませんが、日本語から現地の言葉に変換する単純な翻訳では、ダメなことが往々にしてあります。
では、何がダメなのか?第4回目のコラムでは、言葉の違いを出発点に、海外におけるクリエイティブ開発についてお話したいと思います。
「これからのマーケティングはクロスカルチャーだ! ―日本人マーケターが世界で価値を伝えるには?」バックナンバー
- Withコロナの時代 海外に向けて、どのように日本を伝えていくか?(2021/4/01)
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