アートディレクターがコピーを学んだ理由

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宣伝会議コピーライター養成講座 基礎コース 名古屋教室 25期修了生で、アートディレクターの杉本和久さん。彼にとって「コピーライター養成講座」とはどのような場所だったのか「思い」の一端を寄稿していただきました。

杉本 和久(株式会社リイド アートディレクター)

デザイナーだって、コピーを書く時代。

僕は制作会社に在籍するアートディレクター。おもな業務は販促ツールのディレクションやデザイン。具体的には、商品カタログや、Web、パッケージデザイン、企業ロゴなど、さまざまなことをやる。もちろん広告もやる。

この業界は、デザインやコピーを完全に分業する時代ではなくなっている。コピーライターもデザインのアイデアを提案するし、デザイナーが写真を撮ったりもする。それぞれの役割の境界をこえて仕事をしている。近頃はデザイナーがコピーを書く機会は、確実に増えてきていると思う。

いいコピーは、アイデアのクオリティを上げる。

「コピーが書けるデザイナー」とは、誤解を恐れずに言えば、「ひとりで何でもできる人」のことだ。自分のアイデアにコピーが必要だと思ったら、自分で書いてしまえばいい。いいコピーが入っているアイデアは、ダミーコピーが入っている場合にくらべて、ずっと説得力が増し、とてもいいアイデアに見える。そして、コピーに引っ張られるようにデザインの修正ポイントまで見えてくる。これがいい連鎖を生み、勝手にいい方向に転がっていく。

逆に入れたコピーがイマイチだと、デザインまで良くない気がしてくるもの、そこから良くない原因探しがはじまり、デザインとコピーの両方を延々なおし続けることになる。

コピーを人に頼んでいたら間に合わないこともある。

一方で、提案までのスピードが求められているいま、デザインとコピーが同時に必要なんてことも増えてきている。あまりにスケジュールがタイトなため外注できず、たとえ荒削りでも自分でコピーを書かないと間に合わないこともある。もらった素材を組み上げるだけのデザイナーだと、この流れについていけなくなってしまう。

さらに、コロナの影響など、プロジェクトがオリエン段階ですでに遅れていて、なんとか巻き返そうとしているような場合でも、最初からコピーも含めた完成度の高いアイデアが提案できれば、すこし状況を良くすることができるはずだ。

これが、アートディレクターの僕が、コピーライター養成講座に通うことにした理由だった。

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宣伝会議 コピーライター養成講座事務局
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