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コラム

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同じ視座の人と発信する

「一番搾り とれたてホップ生ビール」という商品があります。これは岩手県遠野市で収穫されたホップだけを使った商品で、1年に一度しかつくられない旬を味わうことのできるビールです。

この商品で使われている「日本産ホップ」の奥深さや、日本産ホップの価値向上に向けた遠野市との取り組みなど、現在進行形で変わり続ける面白さがあります。その一部始終を伝えるべく、連載企画「#日本産ホップを伝う」をnoteで立ち上げることにしました。

この連載を立ち上げる際に、関係者から聞いて感じていたことは、遠野にはビール文化を盛り上げるために移住してきた方が増えてきているということと、それに呼応するように活動がめまぐるしく活発化しているということでした。そうであれば、この企画はキリンから発信することに留めず、遠野で活動されている方々の目から見た日本産ホップや遠野活動を一緒に発信することで、コンテンツとして厚みが出るのではないかと思い、遠野で活動している方々とキリン、それぞれのアカウントで同じハッシュタグをつけて投稿をすることにしました。さらにそれら投稿はマガジン(まとめ)ページに格納し、「日本産ホップ」の現在地がそこにいけばわかるような仕掛けにしました。

三者それぞれのアカウントから「#日本産ホップを伝う」をつけて記事を投稿することで、「日本産ホップ」の情報が集まる場所をつくり上げた。

この連載が公開されると、遠野で活動をしている方々がTwitterでシェアしてくれただけではなく、別の地域のホップ農家やブルワリーも反応し始めました。中には「私たちの地域の取り組みも取り上げてほしい」といった声もありました。

そうしたポジティブな声が集まった結果、連載期間中の3ヶ月間でTwitterで「#日本産ホップを伝う」のハッシュタグを含む投稿は700万リーチを稼ぐことになりました。

同じ視座で活動をしている方々がいるのであれば、積極的に声をかけともに発信する仕組みを作ることで共感の輪が広まっていきます。その輪は小さなコミュニティとなって、その後も継続的につながりつづけてくれます。

次ページ 「取材対象者にとって「代名詞」となるか」へ続く