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中銀カプセルタワーを3D化 12日解体、カプセルをNFTに

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12日に解体着工する中銀カプセルタワービル(東京・中央)のデジタルデータ化が始まった。都市や建築物のデジタルデータ制作のグルーオン(東京・目黒)が手がける。

Web経由で資金調達するクラウドファンディングでデータ計測費用などを集め、達成した場合は、データを無償公開する。研究や創作活動での活用を想定する。クラウドファンディングのリターン(返礼)では「中銀カプセルのNFT(非代替性トークン)」も用意した。

制作中の「中銀カプセルタワービル」の3次元点群データ

レーザースキャンで3次元測量したデータや写真データを基に、3次元空間の点の集まり=3次元点群データで中銀カプセルタワービルの形状を表現する。3次元点群データは、建設生産・管理システムの効率化・高度化を図るBIM/CIM(建築/建設情報情報モデル)の元データなどに用いられるもの。写真は一眼レフカメラやドローン(無人航空機)で撮影したもので、2万枚を超えるという。

「中銀カプセルタワービル」。有志らによる保存活動も行われている

中銀カプセルタワービルは1972年竣工でことし3月に50周年を迎えた。老朽化やアスベストの使用などの理由から4月12日に解体が始まる。建築家の黒川紀章氏らが展開した建築運動「メタボリズム(=新陳代謝)」の代名詞的な建築で、同氏が設計した。13階建て、11階建ての2つが計140個の部屋(カプセル)で構成されているのが特徴。

グルーオンは建築家・菊竹清訓氏が設計した「旧都城(みやこのじょう)市民会館」や、バンダイナムコ研究所と共同で映画スタジオ「東宝スタジオ」の3次元モデル化も手がけている。