コラム

まちの「よくわからない」コピーライター

よくわからないまま最終回を迎える。

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途中で打ちきられず無事に最終回を迎えることができたみたいです。お読みいただき、ありがとうございました。

前回に書きました『よくわからない店』もあとすこしで1周年。おかげさまで今もこんな「よくわからない品」たちが思ったよりも多くの方々のもとへ旅立っています。

頭にかぶると「尻」の刺繍がうしろに颯爽とあらわれる「頭隠して尻隠さず」な『おしりハット』

表に「ボー」裏に「ダー」。まさに「ボーダー」な『ボーダーすぎるTシャツ』

胸に「私」の刺繍が入った『私のTシャツ』。コンセプトは「ブランドより私」

とくに驚いたのがいわゆる世間的には「おばあちゃん」と呼ばれる世代の人たちも楽しそうに買っていってくれることです。下手したら「わけがわからない」と嫌な顔をされるかもなとも覚悟していたので自らの視野の狭さを思いしらされました。超高齢社会が進んでいく未来も視点を変えればおもしろくなるかもしれない。そんな希望のようなものすら感じてしまったほどに。大げさな話ですが。

店の入り口に立つ「看板」と「犬」が合体したまさに「看板犬」

Amazonの荷物を開封するときに出る「OPEN」の切れはしでつくった「OPENボード」

ちなみに『よくわからない店』とおなじ物件には『BANANA MONSTER』という妻のこども服のお店がとなりに入っています。

コンセプトは「きょうもバナナ片手に世界をかけまわる あまくてちいさなモンスターたちへ捧げるお店」

お店の一角はお買い物中も子どもたちが遊べる手づくりのキャンプ場に

夫婦がおなじ空間でそれぞれまったくちがうお店を子どもと暮らす街でひらくとどうなるのか。社会実験というほど大それたものではありませんが「家族実験」として自分たちなりにこれからも楽しんでいければと思います。

なぜか店先の木に吊るされているバナナたち

さてさて、この連載コラムをそろそろ締めなければいけないのですが、結局、「まちのコピーライター」とはいったいなんなのでしょうね。わたしなりの答えとしてはもうすでにお察しかとは思いますが、正直なところ「よくわかりません」。

ただ、先日、通りがかりの地元の小学生が「よくわからない店は相変わらずかなあ」と心配そうにつぶやきながらお店を覗いていってくれたことがありまして。これからもそんな子どもたちに心配されるような『よくわからない店』でありたいです。

そして、まちに一人は「よくわからないコピーライター」がいてほしいなとも思います。その「よくわからなさ」はこれまで行き場のなかった言葉まわりのニーズを地域に生みだすきっかけとなったりするかもしれませんし、まちのどこかで暮らしているだれかの凝りかたまった肩の力を「なんだこんなやつもいるのか」と抜いてあげられたりは少なくともできるかもしれませんので。

まあ、もちろん、よくわかりませんが。

「行列ができるお店」と呼ばれたい店主のために毎日行列してくれているひよこたち


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