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長崎の動物園がメディアで話題化!きっかけは、総再生数1億超えの「カバがスイカをまるごと食べる動画」

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『広報会議』では、2023年5月号に「メディアリレーション」をテーマとした「取材がグンと増える上手い広報が実践していること」特集を行いました。取材が続々と集まると、認知が拡大するだけでなく、社内の活性化にもつながります。そこで、広報担当者のどういったアプローチがメディア露出に結びついたのかを取りまとめています。本記事では、SNS動画を使ったプロモーションで多数のパブリシティを獲得している動物園「長崎バイオパーク」(バイオパーク)の事例を紹介します。
※本記事は広報会議』2023年5月号(4月1日発行)の転載記事です。

POINT
1、YouTubeやTikTokのバズ動画で話題化!
  メディア露出につながる
2、「あの動画のような画が撮りたい」
  SNS動画がメディアの「企画サンプル」として機能

柵が無く、動物たちが自由に暮らす環境の中で、動物たちとのふれあいを楽しめる動物園「長崎バイオパーク」。

「動物の世界にお客様がお邪魔するスタイルの動物園」を掲げ、YouTubeを中心にTwitter、Facebook、Instagram、TikTokと各SNSを使い分け、多数のメディア露出や国内外を問わない多くのファンを獲得している。

飼育員の登場で共感誘う

「現在の活動のきっかけになったのは、『カバがスイカを丸ごと食べる動画』でした。長崎バイオパークの特色である『動物とのふれあい』をアピールする目的で上げたところ、瞬く間に再生回数が増えました(2023年3月現在の再生回数は1億6000万回以上)。その際に、『SNSは動物園の在り方を変える』と可能性を感じました」(バイオパーク取締役CMO 神近公孝氏)。

YouTubeで累計再生回数1億6千回に昇っている「カバがスイカをまるごと食べる動画」。タイトルに「ASMR」(咀嚼音など耳心地が良い音声にこだわった動画ジャンル)とつけ、検索性も高めている。

そこで、カバに続いて、カピバラやモルモット、ビーバーなど、さまざまな動物の動画を配信。さらに安定した高評価を得るためには飼育員を見せることも重要だという。

「動物だけを集中して撮影すると視聴者の反応が薄くなるんです。見る人の心を動かしたいなら、『感情移入できる対象』を登場させ、ただの環境映像にならないようにする必要があります」(神近氏)。

2022年の来園者数は前年比40%アップの数値を叩き出し、コロナ禍の影響をはねのけて、ここ15年で最大の賑わいを見せている。

「あの動画のような画が撮りたい」

SNSの好調をきっかけに、定期的なメディア露出にもつながっている。

『天才!志村どうぶつ園』といった動物バラエティ番組はもちろん、『スッキリ』をはじめとしたワイドショーなど、都心から離れた立地にも関わらず、同園を取材する番組は多い。

「メディア側の要望は、動物にストレスがかからずお客様にも迷惑をかけないものならば、なるべくご協力するよう留意しています。過去には『サルにクレーンゲームを遊ばせてみた』という、ユニークな企画を受けたこともあります。」(神近氏)。

また近年では「Twitterで好評だった、あの動画のような映像がほしい」といった要望も多い。SNSへの投稿が園のアピールに加えて、メディア側が企画のイメージにつなげやすい『サンプル』としての役割を果たし、さらなる情報発信の糸口となっている。

「冬至などに『ゆずを浮かべた露天風呂にカピバラが浸かっている様子』を投稿するなど、季節に合わせた内容も心がけています。季節の行事はテレビや新聞といった大きい媒体で取り上げられやすいですし、その時その時の園の売りにもなりますので、メディアとの相乗効果で来園者数のアップを望めるのです」(神近氏)。

広報会議2023年5月号

【特集】
テレビ、新聞、ラジオ、ウェブ
取材がグンと増える
上手い広報担当者が実践していること


【特集1】
取材がグンと増える
上手い広報が実践していること
 
GUIDE
メディアからの取材を増やす広報10の原則
片岡英彦
 
CASE1
社員巻き込み、地域特性に合わせ情報を提案
地域メディアへの訴求で課題解決企業を印象づけ
リコージャパン
 
CASE2
「目標から逆算」で190以上のメディア露出
当事者自身の声と事後対応で効果を最大化
中川政七商店
 
CASE3
競合多い飲食店で露出が急拡大
店舗取材に社長が登場し企業イメージ拡散
ディーズプランニング
 
CASE4
BtoB企業が多数のパブリシティ獲得
自社製品と社会課題をつなげた施策
新田ゼラチン
 
CASE5
「初の取り組み」打ち出し取材殺到
話題化多数の裏にはエンタメ性
鳥取県(AI職員)
 
CASE6
SNS動画がテレビの「画」づくりのヒントに
メディア露出増、過去最多の来園者数実現
バイオパーク
 
CASE7
時流にあわせた発信で取材誘致
創業ストーリーと社内制度を共にアピール
ランクアップ
 
CASE8
ギャップのある掛け合わせで話題
提供価値が伝わる見せ方を重視
CGOドットコム
 
CASE9
業界内の口コミからロケ地の依頼急増
番組制作側を助ける柔軟なかつ丁寧な対応
東京ドイツ村
 
メディアが求める広報
『日経MJ』/フジテレビ『ウワサのお客様』/TBS『よるのブランチ』/
『週刊エコノミスト』/『企業の遺伝子』
 
メディア向け勉強会のはじめ方
 
GUIDE
PR会社が注目
メディアリレーションの機会が広がる
2023年トレンド・キーワード
 
【特集2】
企画、リリース、炎上対策に役立つ
プロがおすすめ!広報入門書25冊
 
▶施策のアイデアが浮かばないときに読みたい本
▶リリースを書く前に目を通しておきたい本
▶炎上などトラブルが発生した際に、頼りになる本
▶取材対応の前に読み返したい本
▶広報戦略を立てる前に読みたい本
など