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エー・ピーホールディングス、ニップン、ルネサンスが考えるコミュニティマーケティング

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製品や企業が中心となっていたマーケティングからユーザーを中心とした双方向型のビジネスモデルへと移り変わりつつある現代、顧客は企業にとってサービス体験価値を高めるための共創パートナーへと変化しています。
コミュニティ運営からロイヤル顧客のデータ分析サービスを提供するAsobicaと、コミュニティ施策を実施するエー・ピーホールディングス、ニップン、ルネサンスの3社が、「コミュニティ」運用や成果について語ります。

画像説明文

企業とユーザーを繋ぎユーザーコミュニティの形成を支援

佐藤:顧客との共創を目指す3業界のブランドセッションの開催にあたり、ご所属の企業の事業概要や、皆さんのキャリアについてお聞かせください。

野本:居酒屋「塚田農場」等の外食ブランドを運営するエー・ピーホールディングスは、生産・流通・加工・処理・販売を自社で手掛ける6次産業モデルを志向しています。ブランディングされた「宮崎の地鶏」等産地食材を使った「おいしい商品」と、その産地食材や生産者に感情移入したスタッフによる「感情移入型接客」で、成長してきました。

私自身は松下電工(現・パナソニック)、ローランド・ベルガー、複数のBtoCサービス企業を経てエー・ピーホールディングスに入社。COOを経て、2022年11月に代表取締役 社長執行役員 CEOに就任しました。当社ではオンライン上のコミュニティ「塚田農場 友の会」を運営しています。

三澤:ニップンは創業127年を迎える総合食品メーカーで、2021年に日本製粉から社名を変更しました。事業カテゴリーは小麦粉、パスタ・ソース、冷凍食品、健康食品など多岐にわたります。

私自身は理系総合職として新卒入社。研究員として、ベーカリー製品の開発を担当。その後、企画開発部に配属され、家庭用冷凍商品の企画開発に従事しました。現在は加工食品部において、データ分析をもとにした開発・営業支援を行い、昨年よりコミュニティサイト「nippnアマニコミュニティ」を運営しています。

則本:ルネサンスはスポーツクラブや介護リハビリ施設の運営、企業や健康保険組合の健康づくり支援など、健康分野におけるサービスを多岐にわたって展開しています。

私は入社後、スポーツクラブの店舗でフロント責任者を経験し現在は本部のコミュニケーションデザイン部に所属。2022年10月にスポーツクラブ会員向けのファンコミュニティサイト「RENAISSANCEColors」を開設し、サイトマネージャーを務めています。

佐藤:ありがとうございます。当社についても紹介をさせていただきます。Asobicaは統合型カスタマーサクセスプラットフォーム「coorum」を運営・提供することで企業とそのユーザーを繋ぎ、新しいユーザーコミュニティの形成支援を行っています。

顧客体験を高め、ファンを育成し社会に認められるブランドになる

佐藤:本日のテーマ「コミュニティって実際どうなの?」という切り口で皆さまにお話しいただく前に、「なぜ今コミュニティ施策が再注目されているのか」の背景について説明します。

まず①コロナや原価高騰による値上げなど外部環境の変化に左右されない安定した売上醸成が必要 ②少子高齢化によって顧客数ではなく顧客単価やロイヤリティを高めることが重要 ③購買行動の意思決定は広告だけではなく社会評価が軸 ④顧客起点のマーケティングが必要、といったものがあげられます。顧客体験を高め、ファンを育成し、社会に認められるブランドになることが重要です。

それでは早速皆さまのコミュニティ施策についてお伺いできればと思います。

三澤:ニップンがアマニの取り扱いを始めて今年で20周年を迎えますが、アマニ自体がまだニッチな市場のため、コアなファンと繋がり、「アマニ」にまつわる対話を通じて、発見、伝達、共創していくことを目的としています。アマニを使ったレシピを投稿してもらったり、「アマニ継続チャレンジ」といった参加型コンテンツを展開しています。

則本:コミュニティサイトを立ち上げたのは、①コロナの影響で会員数3割減 ②お客さまが何を期待してくれているのかを知りたい ③ファンベースマーケティングの実施をしたい、という背景がありました。お客さまの声起点のサービス設計・商品設計の実現を目指しています。

野本:塚田農場のファンコミュニティの立ち上げは、コアなファンの方々と接点をつくることで塚田農場とマーケットとのコミュニケーションをより円滑にしたいという目的がありました。そのために①塚田農場から消費者の皆さまへ情報をお知らせする ②消費者の皆さまから塚田農場へ声を届けてもらう、という2点に注力しています。

ファンコミュニティのローンチまでは4カ月費やしました。メンバーは私、マーケティング部のWeb担当とSNS担当、広報、営業品質担当、商品開発担当というあらゆるプロセスの部門で構成。Asobicaさんの担当の方と当社のチームで毎週定例会を実施。課題解決の議論をする中で、あらゆるプロセスの人間が入っていることが効果を最大化できると実感しました。

顧客座談会やアンケートを実施熱量の高い意見が集まる

佐藤:コミュニティを活用した顧客との共創事例はどういったものがありますか。

三澤:当社では新商品の発売に顧客を集めた座談会の意見を反映しました。実は過去の販売傾向から「アマニ油入りドレッシングには健康要素のテイストしか求められていない」と判断していたのですが、座談会で「シーザードレッシングやサウザンアイランドのようなこってりテイストも欲しい」という意見があり商品化しました。

則本:コアファンの声をもとにトレーニングの解説動画を作成したり、「プロテインの新フレーバー」のアイデアを募集~オンライン試飲会を開催しました。

試飲会ではまるで社員のような熱量でコメントしてくださり、「お客さまと共創するとはこういうことか」と実感することができました。

佐藤:企業内では気がつきにくい、意思決定の軸になるような顧客の声を聴くことができるのもコミュニティの強みだといえますね。

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お問い合わせ
株式会社Asobica
メール::info@asobica.co.jp
URL:https://coorum.jp/