初年度の売上約8000万円を目指す
味の素は女性に特化した完全栄養食「One ALL」を開発した。女性に最適な栄養素、ボリューム、味を実現。従来の栄養食で多いドリンクやサプリメントなどと違い、食卓に並ぶ料理の代わりになる「スープパスタ」2種をラインナップした。2024年度の売上は2種合計で約8000万円を目指す。今後の完全栄養食の市場拡大にも期待を寄せ、2026年度には約3億円の売上規模に成長させたい考えだ。
女性に特化した完全栄養食は初の試み。ラインナップは「濃厚クアトロフォルマッジのスープパスタ」と「バターチキンカレー風味のスープパスタ」で、価格は5食入りで2990円(税込・送料別)。1月18日から同社D2Cサイト限定で販売開始した。
富士経済の調査によると、2022年の完全栄養食の国内市場規模は、食事に対する健康意識と簡便性の高い食品需要の高まりから、約144億円まで拡大している。
完全栄養食を求める女性は多い一方、既存の栄養食は男女の食事摂取基準の平均値を合わせて設計されていたり、一部の栄養素が必要量に不足していたりするケースが多い。また、同社がインターネットやグループインタビューなどでニーズ調査を行った結果、ドリンクなどではなく日常の食事として利用できるものを求めている人が多いことが分かった。
従来の完全栄養食はおいしさに欠けると考えている人も多い中、栄養と味を両立。完全栄養食をうたうスープは現状では少ないという。舌に接する部分を甘くすることで苦みを隠すことができる固形食と異なり、スープは栄養の元になる食材の味を感じやすいため、おいしく調理するには技術とノウハウが必要。様々なスープの開発を手掛けてきた同社の強みが生きた形だ。
発売から約2週間で予想以上に反響があり、初回から定期便での購入を選択する人が多かった。ターゲットは18歳以上の女性だが、特に仕事や家事、育児で忙しい30代の需要が高いと考えており、お湯を注ぐだけで作れる強みが生きるとみている。
女性に特化した商品のため、SNSでの訴求では女性アカウントに絞って広告を表示。ランディングページでもブランドの理解促進を図る。特に「女性のための」というワードを大きく取り上げ、ひと目でブランドコンセプトを把握できるようにした。Webでは定期便による日常利用を促し、リピーターの獲得を図っている。
同製品の開発に携わった新領域グループの早川真輝氏は「日常で栄養バランスを気にする余裕がない女性に、手軽でおいしい栄養食を提案したい」と意気込みを語った。
新着CM
-
コラム
週刊誌を買収、オウンドメディアとして活用した自動車王―ヘンリー・フォード
-
AD
宣伝会議
【広報部対象】旭化成のグローバル社内イベント成功事例を紹介
-
販売促進
「タコハイ」の酒場、蒲田駅ホームに 駅名やアナウンスも変更…サントリー
-
広報
ポッカサッポロフード&ビバレッジ「レモンじゃカー」で食育
-
クリエイティブ
広告クリエイターが主役の展示会 日本文化に根差したデザインを再発見、OAC
-
AD
マーケティング
各部門の共通認識をつくり、「お客さま目線」を貫くブランドに―セブン銀行グループ
-
特集
CMO X
-
クリエイティブ (コラム)
ラジオがそばにあると、そこは安心できる場所になる
-
広報
入社後にマイナスギャップを感じる人が約6割 就活での企業リサーチ行動調査