東急、6000億円規模の渋谷再開発が最終章へ 渋谷駅周辺の不便さも解消

同社による渋谷のまちづくりは、関東大震災からの復興が進んだ1927年、東横線渋谷駅の開業を起点として始まった。1934年には東横百貨店が開業し、戦後の1950年には渋谷初の大劇場である東横ホールが誕生。1966年には東急文化会館、1967年には東急百貨店本店がそれぞれ開業した。

1970年代後半からは、ファッション、音楽、演劇、アートといったカルチャーの発信地としての渋谷において、渋谷109や「Bunkamura」などの施設を開業。1990年代後半からは、世界中から多様な人々と情報が集まる都市として、またビジネスの拠点としてのニーズに応えるべく、渋谷マークシティやセルリアンタワーなどの開発を行った。

2002年には東横線の地下化と東京メトロ副都心線との相互直通運転が決定され、これを契機に「百年に一度」とも称される駅周辺の大規模再開発が始動した。2012年の渋谷ヒカリエ開業を皮切りに、多様なオフィスやイノベーション施設を含む新たな拠点の整備が進められている。あわせて、まちの課題解決に向けて、行政や地域事業者と連携し、駅周辺を快適につなぐ歩行者ネットワークやオープンスペースの整備も推進してきた。

渋谷駅周辺の調査で人々の文化的関心がどのように変化しているかをSNS投稿データから分析・可視化したところ、渋谷ヒカリエ開業前の2011年頃は、街全体で食に関する投稿が多かった。2011年から2023年にかけての変化として、屋外空間や新スポットを中心に、町の風景や催事に関する投稿が増加。こうした結果から、風景づくりを進めることも、街の文化を支えるうえで重要な要素であるとしている。

advertimes_endmark

1 2 3 4
この記事の感想を
教えて下さい。
この記事の感想を教えて下さい。

この記事を読んだ方におススメの記事

    タイアップ