仕組みを整えても、現場が動かなければ成果は出ません。パートナービジネスにおいて、新商材が売れるかどうかの判断は、わずか「最初の5商談」で下されてしまうと言います。『ELG(エコシステム・レッド・グロース)パートナー/代理店と共に成長する次世代型マーケ・営業組織の事業戦略』から、パートナーシップ提携後にパートナーに真の共創相手へとなってもらうプロセスを解説します(本記事は、書籍から一部を抜粋・編集して掲載します)。
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残酷な「最初の5商談」の法則
パートナービジネスにおいて、契約締結はゴールではなくスタートラインに過ぎない。しかし、多くの企業がここで失速している。パートナーの担当者は常に多忙であり、複数の商材を抱えている。彼らにとって、新しい商材の取り扱いは「追加の負荷」でしかないのが本音である。ここで、残酷な法則がある。「勝負は最初の5商談で決まる」というものである。
新商材を担いで出向いた最初の数件で、「これは売れない」「説明が難しい」と感じさせてしまったら最後、その商材は二度とパートナーの提案リストに載ることはない。だからこそ、最初の受注を生み出すアクティベーションフェーズ(ELG MODELの5つのステップ)では「量より質」の徹底が必要だ。100件の質の低いリードよりも、5件の受注確度の高いリードの方が、はるかに価値がある。メーカー側で受注確度の高いリードを厳選して提供し、最初の5回で確実にポジティブな手応え(クイックウィン)を掴ませること。この「成功体験」こそが、パートナーのモチベーションを高め、せっかく結んだパートナー契約を活かすための条件なのである。
パートナーが力を発揮できるリード選定が欠かせない
では、どのようにして「受注確度の高いリード」を選別するのか。
第一に、過去のメーカー受注データから導き出される勝ちパターンの特定だ。業種、企業規模、地域、現在利用中のサービス、課題の種類など、過去の受注案件に共通する属性を詳細に分析する。例えば、「従業員50名の飲食業で首都圏に店舗を持つ企業」といった具体的なプロファイルを作成する。
第二に、パートナーの得意領域との合致度の評価である。パートナーごとに得意な業界、企業規模、地域は異なる。製造業に強いパートナーに小売業のリードを促しても成功確率は低い。各パートナーの過去の実績を分析し、そのパートナーが最も力を発揮できる領域のリードを厳選して提供する。
こうした選別をするために、パートナーに共同リードを提出してもらうことが重要になる。「提案できるかもしれない」という状態でも、パートナー側の顧客リストを提出してもらうことで、その中からどの企業にアタックすると受注確度が高まるのか、慎重に設計することができる。