売上99.7%が架空だったKDDI子会社の広告代理事業、訴訟合戦に発展 27億円請求のジー・プランにバリュークリエーションが2億円反訴

デジタルマーケティング事業などを手がけるバリュークリエーションは10月6日、KDDI傘下のジー・プランに対し、2億379万4173円などの損害賠償を求める反訴を東京地方裁判所に提起したと発表した。ジー・プラン側から、同社元取締役の架空循環取引への関与などを理由に約27億6000万円を請求されていたが、バリュークリエーション側は、取引はジー・プランの従業員により主導され、自社が取引に組み込まれたと主張。架空循環取引をめぐり、双方が相手側に損害賠償を求める事態となった。

問題の発端は、KDDIの連結子会社であるビッグローブと、その子会社ジー・プランが運営していた広告代理事業で発覚した大規模な架空循環取引だ。

広告主から実際には委託されていない広告掲載業務を、委託が存在するかのように装って受発注。複数の広告代理店などを介して資金を循環させ、実体のない売上を計上していた。遅くとも2018年8月から2025年12月まで続き、取引先218社のうち21社との間で架空循環取引が行われていた。

KDDI特別調査委員会の調査報告書から抜粋

対象となった広告代理事業では売上の約99.7%が架空取引によるものだった。訂正対象となった売上高は累計2461億円で、取引先への手数料などとして329億円がKDDIグループ外に流出していた。

その後、バリュークリエーションが設置した特別調査委員会の調査で、同社がジー・プランと下流代理店の間で仲介していた取引の大半が、架空循環取引だったと認定された。

同社の調査報告書によると、通常の広告取引では広告主から依頼を受けた広告代理店などを介して広告掲載業務が発注されるが、問題となった取引では広告主からの発注自体が存在しなかった。バリュークリエーションはジー・プランと下流の広告代理店などの間に入る形で取引に参加していた。

一方、バリュークリエーションの特別調査委員会は5月、同社担当者について、外部者と共謀して不適切な取引を行った事実はなく、不適切な取引であるとの認識があったとも認められないとの調査結果を公表した。

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