ジャーナリズムは本当に暮らしをよくしてくれますか?

先週のコラム「

RYAN、ニューヨークで起業家ジャーナリズムに出会う

」に続き、今週もニューヨークで気づいたことをいくつかご紹介します。

あ、そうでした。「起業家ジャーナリズム」については反響が大きかったので、コースの運営者、ジェレミー・キャプランさんの講演動画を最後に付けておきますね。

ニューヨークでは、米国の同時多発テロの追悼施設「9/11 メモリアル」も訪ねました。施設内の公園には犠牲者の名前が掘ってある石版が並んでいたり、周りのレンガの壁には救助隊がガレキの中で作業する様子を描いたパネルが飾ってあったり――。

同時多発テロの追悼施設の近くにあったパネル。当時は消防士や市民が救助に活躍し、「ヒーロー」「ヒロイン」になった。

パートナーの手を握りながら、じっと空を見ている人は、涙を浮かべています。近くの展示スペースの階段をおりれば、赤、黄色、緑やブルーの千羽鶴。崩壊前の世界貿易センターの写真や、犠牲者の思い出の品が飾られているのです。

私は米国で小学校と中学校に通っていたとき、授業で先生があの「パールハーバー」をドラマチックに話していた姿を思い出しました。

良くも悪くも悲劇や争いを社会全体で「記憶」するのがうまい国だと思います。米国滞在中は、東日本大震災のことも、仕事の相手先や現地のマスコミ関係者に聞かれました。

 「そのときどこに居たのか」

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竹下隆一郎(朝日新聞メディアラボ)
竹下隆一郎(朝日新聞メディアラボ)

1979年生まれ。幼少期から米国東部コネチカット州やニューメキシコ州に滞在。成蹊高校、慶応義塾大学法学部卒業。2002年朝日新聞社入社。宮崎、北九州、博多などの勤務を経て、経済部記者としてユニクロなど流通企業取材、金融庁などの経済政策取材を担当。同社の「ツイッター記者」として、記事の裏話なども積極的に発信してきた。2012年12月の衆議院選挙では、日本の大手メディアで初めて、ツイッターを使った選挙の世論観測を実施し、ウエブや紙で報じた。2013年9月から朝日新聞の社内ベンチャー部署「メディアラボ」。

ツイッター @ryuichirot
メディアラボ フェイスブック https://www.facebook.com/AsahiMediaLab

竹下隆一郎(朝日新聞メディアラボ)

1979年生まれ。幼少期から米国東部コネチカット州やニューメキシコ州に滞在。成蹊高校、慶応義塾大学法学部卒業。2002年朝日新聞社入社。宮崎、北九州、博多などの勤務を経て、経済部記者としてユニクロなど流通企業取材、金融庁などの経済政策取材を担当。同社の「ツイッター記者」として、記事の裏話なども積極的に発信してきた。2012年12月の衆議院選挙では、日本の大手メディアで初めて、ツイッターを使った選挙の世論観測を実施し、ウエブや紙で報じた。2013年9月から朝日新聞の社内ベンチャー部署「メディアラボ」。

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