リキッド・アンド・リンクド戦略を展開する先は「トリプルメディア+1」

パッケージも自社流通網も“Owned”メディア

前回紹介した

「リキッド・アンド・リンクド(Liquid & Linked)戦略」

は非常に多くの反響をいただいた。今週は先週に続いて、4月6日にニューヨーク(Ad Age Digital Conferenceでコカ・コーラ本社のIntegrated Marketing Communicationsのトップ、ウェンディ・クラーク氏によるスピーチ)で紹介された4つのメディアの考え方を紹介したいと思う。

「リキッド・アンド・リンクド戦略」はこれらの4つのメディアの特性をとらえ、きちんと消費者にブランドの「Story(物語)」を届けるために必要なものである。その4つのメディアは日本でよく言われているトリプルメディア(Owned, Earned, Paid)に「Shared」メディアが加わったものである。

まず“Paid”メディアであるが、これはご存知のように購買できるメディアである。ブランドはそこで流れるメッセージをコントロールすることができる。クラーク氏は国によって事情の違いはあるものの、Paidは依然最大の投資を続けるべき非常に重要なメディアであるとしている。一方で、それは同時にイノベーションが必要な領域であるとも話している。うまくいった事例をより良くしていくなど、新しい活用方法を探さねばならないのである。

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江端 浩人(事業構想大学院大学教授)
江端 浩人(事業構想大学院大学教授)

米ニューヨーク・マンハッタン生まれ。米スタンフォード大学経営大学院修了、経営学修士(MBA)取得。伊藤忠商事の宇宙・情報部門、ITベンチャーの創業を経て、2005年日本コカ・コーラ入社、iマーケティングバイスプレジデント。2012年9月から日本マイクロソフト業務執行役員セントラルマーケティング本部長。2014年11月よりアイ・エム・ジェイ執行役員CMO。2017年3月ディー・エヌ・エー(DeNA)入社。現在、同社執行役員メディア統括部長兼株式会社MERY副社長。

日本コカ・コーラ在職中は、同社が運営する会員制サイト「コカ・コーラ パーク」を開発し会員数約1200万人、月間PV約10億を誇る巨大メディアに成長させた。

日本アドバタイザーズ協会Web広告研究会が主催する「Webクリエーション・アウォード」で、2010年度の最高賞「Web人大賞」を受賞。2014年に日経BP広告大賞を受賞。2012年4月に開学した「事業構想大学院大学」の教授に就任。日本マーケティング学会会員。

江端 浩人(事業構想大学院大学教授)

米ニューヨーク・マンハッタン生まれ。米スタンフォード大学経営大学院修了、経営学修士(MBA)取得。伊藤忠商事の宇宙・情報部門、ITベンチャーの創業を経て、2005年日本コカ・コーラ入社、iマーケティングバイスプレジデント。2012年9月から日本マイクロソフト業務執行役員セントラルマーケティング本部長。2014年11月よりアイ・エム・ジェイ執行役員CMO。2017年3月ディー・エヌ・エー(DeNA)入社。現在、同社執行役員メディア統括部長兼株式会社MERY副社長。

日本コカ・コーラ在職中は、同社が運営する会員制サイト「コカ・コーラ パーク」を開発し会員数約1200万人、月間PV約10億を誇る巨大メディアに成長させた。

日本アドバタイザーズ協会Web広告研究会が主催する「Webクリエーション・アウォード」で、2010年度の最高賞「Web人大賞」を受賞。2014年に日経BP広告大賞を受賞。2012年4月に開学した「事業構想大学院大学」の教授に就任。日本マーケティング学会会員。

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