「広報会議」2015年6月号Facebookコンテンツ入門より転載
なお、このランキングデータを提供している「Belugaポータル」では、3000超のFacebookページを登録しており、月別または日別でページ全体のいいね!数やその推移、個別の投稿内容への反響などをスコア化することができます。投稿ランキングの指標となるのは(1)エンゲージメント率(ENG、(2)~(4)の合計をファン数で割った数値)(2)いいね!数(3)コメント数(4)シェア数の4点。以上からポイントを算出して、ランキングが決定します。
Pick UP!
開設は2011年11月。運営はデジタルマーケティング担当者が代理店の協力を得ながら、ひとりで行う。プロジェクトは1カ月前から始まることが多く、毎月企画を社内、本社、代理店と共有し、その中で最も良い提案をベースに進める。ビジュアルとコンテンツ内容の組み合わせがとても重要だと考えている。
母の日は、花とサプライズ
今回のテーマは、5月第2日曜日の母の日(今年は10日)です。
母の日といえば、カーネーションをはじめとした花のイメージが強いです。2014年の母の日(5月11日)のFacebook投稿ランキングでも花をモチーフにした写真を掲載する企業が目立ちます。
中でも7位のアウディジャパンは、オープンカー(Audi A5 Cabriolet)のシートいっぱいにカーネーションを積み込んだ写真を掲載し目を惹きました。当日、アウディのショールームに行けば、先着順でその花がもらえるという仕組みも気が利いています。
一方、投稿内容そのもので異なるアプローチをすることで際立っていたのが日産自動車です。「今日、“母の日”に、ぜひ見ていただきたい動画をご紹介します」というメッセージとともに、“NISSAN presents HAPPY SURPRISE~ママに贈るドライブインシアター~”という動画がリンクされています。
内容は、子どもがお母さんに元気になってもらいたくて、壮大なサプライズを仕掛けるというもの。実は、この動画、母の日のために制作されたものではありません。その少し前(3月31日)に公開され、当時で既に48万回再生されていたものでした。その動画をあえて母の日にまた紹介したのです。ちなみに2015年4月10日時点ではさらに視聴回数が増えており、92万回を超えています。
この記事は、「泣けた」「感動した」というコメントが殺到しました。ランキングの順位は13位ですが、コメント数やシェア数ではそれぞれトップクラスです。そして記事のラストは、「皆さんも、今日という日は『MOMをWOW』にしてみてはいかがですか?」という言葉で締めくくられています。確かにお母さんの立場になれば、花束など品物をプレゼントされるのも嬉しいですが、何かサプライズがあるとさらに感動してしまうもの。
Facebookページでの投稿も同じかもしれません。定番の花をモチーフにした記事もいいけど、今年の母の日は、「サプライズ」をテーマに新しい切り口の投稿にチャレンジしてみてはいかがでしょう?
データ提供:Belugaポータル
【関連記事】
前回の記事「企業のFacebookはエイプリルフールに何を投稿する?」はこちら
「Facebook」に関連する記事はこちら
川上徹也(かわかみ・てつや)
湘南ストーリーブランディング研究所 代表
大手広告会社を経てコピーライターとして独立。「物語」の持つ力をマーケティングに取り入れた「ストーリーブランディング」の第一人者としても知られる。近著に『物を売るバカ』(角川oneテーマ21新書)がある。
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