#SXSW2017 VR時代のストーリーテリングには「双方向性」が求められる

<筆者>
鈴木貴歩 Takayuki Suzuki
ParadeAll 代表取締役 エンターテック・アクセラレーター

 

10日間にわたって開催されたSXSW2017が閉幕した。

インタラクティブ期間のセッションを中心に、ミュージック、ゲームなどのセッションでも取り上げられた、「ジャーナリズム」「ストーリーテリング」といった今年の注目テーマについて綴っていく。

インフルエンサーにも求められる“ジャーナリズム”

ジャーナリズムトラックの”フィーチャード・スピーカー”として、満員になったオースティン・コンベンション・センターのボールルームに登場したのは、Casey Neistat。彼はいわゆる”YouTuber”だが、映像作家上がりのスタイリッシュな作風と日常を切り取った動画が人気を集め、チャンネル登録者は約700万人、動画の総再生回数は15億回を超えている。

「From YouTube Star to Media Company Co-Founder」と題されたセッションで、日本における知名度は決して高くないスーパーインフルエンサーの話を聴けるのもSXSWの醍醐味だ。

彼がYouTuberとして人気を集める上でのターニングポイントとなったのが、ナイキ社の「Nike+ FuelBand」に関わる動画である。これはYouTuberがよく制作する商品タイアップ動画ではない。ナイキ社が「#makeitcount」というテーマとともに提示してきた映像制作依頼の予算を、(勝手に)友人と2人で10日間にわたって世界中を巡り、所持金が無くなるまで旅を続けた模様に落とし込んだ映像だ。

続きを読むには無料会員登録が必要です。

残り 3598 / 4193 文字

KAIGI IDにログインすると、すべての記事が無料で読み放題となります。

登録に必要な情報は簡単な5項目のみとなります

「AdverTimes. (アドタイ)」の記事はすべて無料です

会員登録により、興味に合った記事や情報をお届けします

この記事の感想を
教えて下さい。
この記事の感想を教えて下さい。

この記事を読んだ方におススメの記事

    タイアップ