DXで店頭体験はどう変わる? 進化を続ける4社が議論

JINS×スターバックス×東急ハンズ×ユナイテッドアローズ

キャッシュレス決済や非接触型の接客対応、顧客データの活用、さらには無人店舗化など、ニューノーマルに対応した店舗のあり方を模索する動きが進んでいる。テクノロジーを活用することで、より豊かな顧客体験の提供にも期待が高まっている。本座談会では異なる業態の4社に、各社の取り組みを聞いた。

顧客接点の減少をデジタルで補う

—コロナ禍で大きく変わった消費者の店内行動について、各社での変化を教えてください。本田(東急ハンズ)

:コロナ禍では「購入場所から選びたい」という意識が強くなったと感じます。また、店舗の滞在時間を短くしたいという行動の変化もあります。従来から「ハンズクラブアプリ」などを通じて、商品の取り置き・取り寄せができるサービスを導入していましたが、ニーズの高まり受けてサービス機能を強化し、最短60分で希望店舗で商品を受け取れる「HANDS KEEPER」を導入しました。

ただ、東急ハンズの強みはリアル店舗。お客さまに店舗内を周遊していただくことで思わぬ商品との出合いや発見があるところも特長です。その点とのジレンマを感じながらも進めています。

濱野(スターバックス)

:「安心安全にお店で過ごせる」ことを強く求められるようになりましたね。座席数を減らすなど、安心して過ごしていただけるような環境をご提供できるようにしています。また、お客さまがスターバックスに求めることは二極化しています。1つはドライブスルーなど、人と非接触で、短い時間で受け取れるサービスへの需要が高まっていること。もう1つは、安全な環境であれば「仕事や勉強をスターバックスでしたい」というニーズがさらに高まっているように感じています。

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