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インフルエンサーを「影響力」で選ぶ時代はおわり。

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SNS上で指示されるインフルエンサーを起用した販促手法がスタンダードになる一方、彼らの影響力のみで判断し、効果を生み出せないことも。これからの時代も有効な訴求方法であるインフルエンサーマーケティングについて、Z世代向けの企画会社「僕と私と」の今瀧健登氏が語る。

※本記事は、2023年2月1日発売の『販促会議』2023年3月号の転載記事です。
 

僕と私と
代表取締役
今瀧健登氏

 

現在、消費者にとってインフルエンサーは社会的な影響力がありながらも、自分と近い価値観を持ち、リアルな悩みやライフスタイルを発信してくれる身近な存在として日常に溶け込んでいます。それまで憧れの的であった、テレビドラマや舞台に出演する俳優やモデルは、今までと同じように人気があるものの、よりリアルな実態を知れるインフルエンサーの発信は親しみを抱かれやすく、インフルエンサーは芸能人と一般人のちょうど中間のポジションを確立しました。インフルエンサーマーケティングとは、そんなインフルエンサーの影響力を借りることで商品の認知拡大や販促を目指すというマーケティング手法なのです。

“失敗”するインフルエンサー 活用の3パターン

SNSで影響力のあるインフルエンサーを起用して、インフルエンサーマーケティングに挑戦しようと考える企業が多い反面、あまり効果的なマーケティングを実施できていないケースが多いのが現状です。失敗しやすいインフルエンサーマーケティングに注目してみると、大きく分けて3つの傾向があることがわかります。

❶フォロワー数やエンゲージメント率だけで、インフルエンサーを選ぶ
まず、インフルエンサーマーケティングを行ううえで、フォロワー数やエンゲージメント率などのインサイトだけでインフルエンサーをキャスティングすることは、もっとも陥りやすい失敗です。一見、インフルエンサーの影響力がそのまま可視化されたように感じる定量的な情報は、あくまでもキャスティングの判断材料の1つとして考えましょう。

なぜなら、インフルエンサーそれぞれに、趣味や価値観や発信したい内容、得意な分野があるからです。たとえば、化粧品を販促したいときに、いくらフォロワー数が多くても普段ゲームについて発信しているインフルエンサーをキャスティングしても効果は薄いです。

インフルエンサーのキャスティングを検討するときは、普段発信している内容や得意としているコンテンツ、趣味や価値観を含めて定性的に考えることが大切になってきます。

❷フォロワーの属性を調査しない
インフルエンサー自身の定性的な調査ができていても、ターゲットとなるフォロワーについて分析しなければ、思うような結果は出ません。一口にフォロワーと言っても、インフルエンサーごとに異なるフォロワーの属性があります。

たとえば、美容系インフルエンサーのフォロワーは若い女性が大部分を占めていたり、ビジネス系インフルエンサーのフォロワーは視座の高い学生や、ビジネスパーソンが多い傾向にあります。インフルエンサーの定性調査をする際には、フォロワーの属性も同時にヒアリングすることで、より効果的な指標を得ることができます。

❸ 投稿するコンテンツの企画を練らずに、商品のみを贈ってPRを依頼する
インフルエンサー自身の特徴を理解し、フォロワーの属性を分析できたら、次はフォロワーからの反応が得られやすいコンテンツを考える必要があります。ただPRを丸投げするだけでは、訴求方法を十分に考えることができず、既視感のあるコンテンツや「やらせ感」のある発信に偏ってしまう傾向があるからです。

……本記事の続きは、『販促会議』2023年3月号で読むことができます。
 

月刊『販促会議』2023年3月号

 
【巻頭特集】
これからの販促の必須科目
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■TALK
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知って買ってもらうための「客観力」の身につけ方
嶋野裕介×尾上永晃(共に電通)

 
■OPINION&INTERVIEW
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