販売増だけではない「通年化」のメリット
カバヤ食品の塩分補給タブレット「塩分チャージタブレッツ」が、2026年度から通年販売に切り替わる。従来は春夏限定の季節商品だったが、通年生産・通年販売体制へ移行。2026年度の売上高は前年比1.2倍を見込む。戦略転換の背景には、同社の独立と需要拡大がある。さらに通年販売によって、供給の平準化や新たな市場での需要獲得など、複合的な利点を見込んでいる。
一方で、季節商品の通年化には、消費者だけでなく小売店の理解を促す必要があるなど、課題も少なくない。初年度は自治体との連携などを通じて認知拡大に力を入れる考えで、数年後に100億円規模への成長を目指すという。広報部長の山口愛一郎氏と、ブランド企画部 清涼菓子課長の新田夏穂氏に、今回の新方針の背景と狙いを聞いた。
山口愛一郎部長(左)、新田夏穂課長
独立を契機に成長戦略を再構築
今回の戦略転換の背景には、2024年に実施された日本カバヤ・オハヨーホールディングスグループからの独立がある。同グループは、創業事業であるカバヤ食品のさらなる成長を見据えて資本変更を実施した。独立後のカバヤ食品は、2025年度を基盤固めの年と位置づけ、組織体制や経営戦略の見直しを進めてきた。
山口部長によると、旧グループがカバヤ食品を手放した理由は、「自分たちだけで囲っているのはもったいないという判断だった」という。独立によって、親会社への確認を経る段階がなくなり、自社の意思で判断できる体制になった。フットワークの軽さを得たこともあり、成長戦略の一環として通年販売に踏み切った。
通年販売の構想は以前からあった。新田課長は「前から塩分チャージタブレッツにはチャンスがあると思っていた」と話す。実際、小売店や消費者からは、秋冬でも販売してほしいという声が寄せられていた。2025年10月から11月にかけて実施したマラソン大会でのサンプリング活動でも、参加者から「塩分チャージタブレッツは売っていないのか」との声が相次いだという。
こうした需要の変化を受け、同社は2025年9月から年間を通じて稼働する生産体制を整え、2026年度販売分の生産も開始。需要の広がりと供給体制の準備がかみ合ったことで、2026年度から通年販売に踏み切った。
