スポーツがクリエイティビティを救う? 転換点を迎えたカンヌライオンズ2026

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26日に閉幕したばかりの「カンヌライオンズ国際クリエイティビティフェスティバル2026」。今年も現地で参加した電通のクリエイティブディレクター 嶋野裕介さんが、要注目トピックを振り返ります。
写真 カンヌライオンズの地下にあるキッズスペース

カンヌライオンズの地下にあるキッズスペース。

2026年5月、“ドーピング可能”な国際的な競技大会「Enhanced Games(エンハンスト・ゲームズ)」が開催された。世界中のアスリート、元メダリストなどが“ドーピングあり”でスポーツ競技に参加して、人間の能力がどこまで拡張されるか、いくつの世界記録が更新されるか(もちろん非公式だが)に事前の注目が集まった。

その新聞記事を読んだ時、私の頭に浮かんだのはカンヌライオンズだ。「AIという人類の能力拡張ツールが世界に普及した2026年のカンヌライオンズでは何が起こるだろう」とワクワクしながら、新しいクリエイティビティの登場を期待した。

しかし今年のカンヌは、予想外の形で始まった。

写真 初日のアワードセレモニーの様子

初日のアワードセレモニーの様子。Cannes LionsのサイモンクックCEO。


カンヌラインズ2026の3つのトピックス

こんにちは、電通のクリエイティブディレクターの嶋野です。このレポートでは全31部門の色付き受賞作(シルバーもしくはブロンズ以上のリール)に一旦全て目を通したうえで、総論としての今年のカンヌライオンズをまとめていきます。

個人的な、2026年のカンヌ全体を象徴するトピックスは以下の3つです。

① 審査数の「25%減少」のインパクト
② クリエイティブ面での「AIの不発」
③ 「スポーツ・クリエイティブ」の大きな可能性

写真 Open AIのセミナーには今年も長蛇の列が。

Open AIのセミナーには今年も長蛇の列が。

① 審査数の「25%減少」のインパクト

今回のカンヌライオンズでは、昨年多発したAI不正を背景に「インテグリティチェック」が始まりました。その結果もあってか、選考に進んだ作品は前年の2万6000件から、25%減の2万50件へ。

つまり、昨年の75%しかない状態から選ばれたのが今年のカンヌライオンズ。過去と比べると飛び抜けた作品が少なく感じた年でした(去年までの受賞作がどうだったのか……はさておき)。

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