アーティストやアイドルなどを応援する「推し活」が広がり、そういった推しを CMなどに起用することで、ファンの熱量を追い風に販売促進や売上拡大を図る企業も増えた。しかしそのような企業の中でも、ファンから「歓迎される企業」「嫌われる企業」がある。両者の違いはどこにあるのか、トライバルメディアハウスの髙野修平氏に話を聞いた。
※本記事は月刊『販促会議』2026年12月号「ファンダムマーケティング」特集の転載記事です。こちらの全文や他記事は、月刊『販促会議』2026年12月号本誌、「販促会議デジタルマガジン」にてお読みいただけます。
推し活が広がる中、誰かの “推し” であるキャラクターやアーティストとコラボする企業の事例が増えている。その一方で、推しを応援しているファンの集合体であるファンダムの反発を招くコラボも出てきた。こうした時にファンの心の中にあるのは「この企業は推しのことをわかっていない」「企業や広告に推しが利用された」といった感情だ。
反発するファン心理 なぜコラボしたかを明確に
なぜ、ファンからの反発が生まれてしまうのか。トライバルメディアハウスの髙野修平氏は「推しとコラボすることでファンダムの応援の気持ちを利用しようとする姿勢が企画から透けて見えると、反感を生むことがある」と話す。
「大前提として、誰かにとっての推しやファンダムを利用し、自社製品を購入してもらおうとする姿勢は望ましくありません。ファンによる消費行動は、企業が推しとコラボしてくれたことへの感謝の表れであり、ファンダムマーケティングはあくまでも、感謝したファンに商品・ブランドのよさを感じてもらうきっかけです。
この仕組みを理解せずとも売上につながることはありますが、これはコラボ先の力を一時的に借りているだけで、コラボで接触した新規層がブランド・商品のファンとして定着することはありません(図1)。商品の購入理由が『推しとコラボしていたから』だけでは、コラボ終了後に競合他社のコラボ企画・商品へとファンは流れていってしまいます」(髙野氏)。
また、ファンから「企業都合」と受け取られてしまう企画の例として、髙野氏は「コラボの文脈が読み取れない企画」を挙げる。
「推しコラボが増えているからこそ、商品と推しの親和性が感じられない企画は、推しの人気にあやかっているだけと思われてしまいます。先述の通り、このような企画では、瞬発的な売上は生まれても、商品を購入した人が、ブランドのファンになる可能性は低いでしょう。
そして、『この企業は自分の推しのことをわかっていない』と思われてしまった企画は、企業に対しての反感を生むことにすらつながります」(髙野氏)。
カギは “可処分精神” 歓迎されるコラボの3条件
では、ファンが「コラボを歓迎したくなる企業」の条件とは何か。髙野氏は「ファンの可処分精神を考えている」「ファン=消費者と安易に捉えない」「喜ばれるコンテンツを提供する」の3つを満たすことが重要だと続ける。……
※本記事は月刊『販促会議』2026年12月号「ファンダムマーケティング」特集の転載記事です。こちらの全文や他記事は、月刊『販促会議』2026年12月号本誌、「販促会議デジタルマガジン」にてお読みいただけます。

