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2011年広告界占う10のトレンド――JWT発表

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3.「コミットメント不在の文化」
消費者は裁量範囲内の買い物だけでなく、高額品の購入でも、面倒な約束や責任を負わない気軽な買い物にシフトしている。商品を買わずにレンタルしたり、購入したものを売却したり、友人と共有したりするようになってきた。

事例
スウェーデンの家具大手イケアは2010年9月、同国向けに消費者が同社の中古家具を売買できるオンラインストアを開設した。同社によると「環境にも顧客に配慮した仕組みであり、同時にイケアにとっても有益」としている。
フォードは09年3月、新車購入後に失業した場合、最大12カ月の支払いをカバーする「フォード・アドバンテージ・プラン」を導入した。同社は「市場での信頼を再び構築したい」と発表している。

4.「食べて、祈って、テクノロジーして」
世界中で、ハイテクノロジーを用いた機器やサービスが普及し、それらを使う能力と共に、食料や衣料と同様に生活に欠かせないものとなった。テクノロジー関連の消費が、他ジャンルの消費を侵食している。

事例
米総務省の調べによると、2010年上半期に米国人がテレビやコンピューター、ビデオ、電話機器に費やした費用は、不況前の07年上半期より1.8%増えた。一方、白物電化製品への出費は3.6%減、また家具への出費は11%減少した。

5.「脱ハイテク」
父の日や感謝祭には、インターネットを利用しない「オフライン(Offlining)」キャンペーンへの参加など、インターネットから距離を置こうとする人々が増えている。

事例
伊カジュアル衣料ディーゼルは、フェースブックを模したキャンペーン「フェースパーク(facepark)」を実施している。穴を開けた段ボールにプロフィールを書き込み、穴から顔を出して公園に集ろうというもの。公園をプラットフォームとして、実際の交流を促している。

6.「小売店の第3空間化」
インターネット通販で購入したり、書籍や映画、ゲームのデジタル版をダウンロードする消費者が増えた。売り場は、EC(電子商取引)よりも楽しく有用で、満足感や特別感が得られるものを提供することになっていくだろう。

事例
イケア中国では、陳列しているベッドで昼寝をしてもとがめられない。気軽に店舗を訪れてもらうことで、ロイヤルティーを得たり、「所得が上がったら買おう」というあこがれをかきたてることができるためだという。