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今はプレスリリースが効かない時代?! 採用されるのは“提案型”の情報発信

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「紹介したい!」と思わせる要素を徹底凝縮させるプロモートシート

メディアに情報を伝えるための手段として欠かせないプレスリリース。そのプレスリリースが今、「メディアに刺さらない」「本当に読まれているのだろうか」と頭を抱える広報担当者が少なくない。以前はポイントを押さえた情報を発信すれば、何らかの反応があるはずとされていたリリースが、今はほとんど反応がないという。そんな中、メディアに「伝わる→採用される」という点で成果を挙げている事例が、「プロモートシート」と呼ばれるメディア向け資料だ。

採用増加傾向に、メディアから警戒の声も

プレスリリース

プロモートシートは、リリースのようなストレートな情報発信ではなく、各メディアに向けてさまざまな切り口が用意された「企画提案型」のシート。ターゲットメディアに狙いを定め、「取り上げてもらう」ことを第一に考えて作られるため、決まったフォーマットが存在せずその形態も多種多様、各社自由な発想でユニークなものが作られている。

実際にプロモートシートを使って提案される企画の採用率が増加傾向にあることから、メディアからは逆に警戒すらされているというのが現状だ。プロモートシートの採用率が特に高いのがテレビ。「メディアをよく分析した上で切り口や取材要素(すぐに撮影可能なモノや場所)を提案してきてくれるのはありがたい。しかし正直なところ、実際に企画をやろうとした際に競合メディアで全く同じ切り口で出てしまうことがたまにあります。そこで初めて“あの提案は他にもされていたのか”と気付くのです」(情報番組ディレクター)との声に代表されるように、メディアからは“便利過ぎるがゆえの悩み”も。一方で、「どうしても規定路線を作られているような印象を受けてしまうので、メディアとしてあまり踏み込んでほしくない領域」(新聞記者)と、行き過ぎた企画提案にセーブをかけたいとする声も聞かれた。

広報がメディアに向けて情報を伝える手段にルールはない。「伝わる」ことを大前提として考えると、極端に言えばどういった手法を用いても構わないとも言える。メディア環境が変化し、「こうすべき」とされてきた情報発信の構図が崩れてきている今、長年決まったフォーマットで形式だけの情報発信を行うのではなく、今メディアに取り上げられるためには何が必要なのか、あらためて考えてみたい。

現在発売中の『広報会議』7月号の特集「プレスリリース総点検」では、今“メディアに取り上げられる”ためのプレスリリースを大解剖しています。