コラム

Webプロダクション進化論

カウントダウン開始、ワン・トゥー・テンの社長をやめます。

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ついに今回が最終話となりました。皆様、最後までお付き合い頂きまして誠にありがとうございました。これまで12話を通して、Webブロダクション経営者の立場から、起業・組織・経営・広告・制作・ブランディング・社内開発・海外進出について自らの考察をお伝えしてきました。

もちろん、持論ゆえに全てにご賛同頂ける内容でなかったかもしれません。しかし、コラムを通じ、私の15年の経営者人生から得た経験が、Web制作に関わる皆様に少しでもお役に立ったのであれば幸いです。

我々はインターネットの普及とともに歩んできた

1995年のインターネットの本格普及以降、多くのドラマがこの業界で展開されました。BBS、hotmail、Google、チャット、i-mode、ネットカフェ、2ちゃんねる、出会い系、ITバブル、Yahoo!BB、ライブドア、ブログ、Web2.0、YouTube、ニコ動、facebook、iPhone、ガラケー、ステマ等々、様々なバズワードや話題、流行が生まれ、一部は消えていきました。

その中で、インターネットは今や生活に欠かせないインフラと成長し、SNSは一般に普及、広告メディアとしてもテレビに次ぐ存在となりました。Webは、これからもコミュニケーションの中心として、新しい世界を我々に見せてくれることでしょう。

そして、より身近でより手軽な存在として、様々なメディアと融合しながら、人と人のつながりを補完し、知覚を拡張させる役割を今後も果たすでしょう。

誰もが情報の発信者となりうる時代。ソーシャルメディアを中心として、多くの言葉が交わされています。企業からのメッセージは埋没し、発言はもはや実体を伴わず、誰が言うかではなく、何を言うかが主体となっています。氾濫する情報に磨耗し、ノイズの多い時代だからこそ、セミナーやカンファレンスが頻繁に開催され、虚構の言葉ではなく、信頼できる先輩から直接聞きたいという欲求が高まっているのかも知れません。言霊という言葉があるように、言葉には力があります。聞こえのいい言葉ではなく、実現してこそ、人はその言葉の重みを知ります。企業のコミュニケーションも同じです。広告に嘘は必要ありません。

人生の「主語」はあなた自身

39歳の誕生日を迎えた10月1日。社員がケーキで祝ってくれた

このコラムで最もお伝えしたかったこと、それはあなたの人生の主語はあなただということです。私が体験から信念を持って言えるのはそれだけです。人は必ずあなたを見ています。あなたの本質を見ています。努力し、誠実で、ほんの少しの勇気があれば必ず力を貸してくれる人に出会います。私は、今に至る道程の中で多くの恩師、先輩、友人に支えられてきました。一人でなし得たことはごく一部です。そしてそれは法人も同じです。会社の主語は全社員であり、人は必ずあなたの会社を見ています。努力し、誠実で、ほんの少しの勇気があれば必ず良い方向に進みます。組織も個人も同じなのです。

実はこのコラムは顔の見えない誰かではなく、社員や身近な人を頭に浮かべて、責任を感じながら書いていました。混沌を極める日本経済の中で、元気を失いつつある我々。広告業界や社員にも同じ疲労感があるのは否めません。その染み渡る不安に何か抵抗が出来ないかと思い、筆不精ながら毎週コラムを書き続けました。

正直なところ、ネット上で分かったような顔で熱いことを書くのは好きではなく、たかが40年弱の人生で何が分かるんだと、先輩方にお叱りを受けても仕方ありません。私もまるで鵺(ぬえ)のような得体の知れない不安に襲われることがあります。しかし、できない理由ではなく、できることを探せば、必ず道は開けます。私は創業以来、そう信じて歩んできました。それだけが伝われば本望です。

それって、おもしろいの?

さあ、ご一緒にWebの新時代を楽しみましょう!広告と仕事を面白くするのはあなた自身です。
これまで、当コラムをお読みいただき、本当にありがとうございました。

カウントダウン開始

ん? タイトルの話に触れてない?
おっと失礼いたしました。

私は創業から20年となる45歳で社長を辞め、海外に永住する計画を持っています。あと丸6年。これは創業時より考えていたことで、それに向けて一歩ずつ着実に進んでいます。

なぜ、海外に住みたいのか? 大きくは語学と環境です。日本は住みやすい国だと思いますし、全てにおいて高い品質のサービスが受けられる素晴らしいところです。しかし、この社会主義的なシステムの中で、思考停止状態ともいえる平坦な状況に違和感を抱いているのも事実です。ま、隣の芝は青く見える、だけかも知れませんが、どうも遊牧民気質の私はひとところに落ち着けない性格なので、有言実行で旅を楽しみたいと思います。

もちろん、未来なんて誰にも分かりませんけどね。だって仕事が楽しいので、いまのところ辞められる自信がないのです。

※連載「Webプロダクション進化論」は今回で終了です。ご愛読ありがとうございました。

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