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いま必要なのは、マーケターの意識変革「マーケティング部門をリ・ポジショニングしよう!」

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オムニチュアの買収 そしてアドビは変わった

adobe

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アドビはデジタルマーケティングを包括的に支援する「Adobe MarketingCloud」やコンテンツのクリエイティブ、パブリッシングにおいて最新の表現、作業の効率化を支援する「AdobeCreative Cloud」などのソリューションを提供し、マーケティングプロセスの変革を促してきた。

そして、その開発にあたっては、世界の先進企業の多くに利用され、受けてきたフィードバックだけではなく、アドビ自体のマーケティング活動の変革、改善の歴史の中での経験値が反映されている。つまりは同社が提供するソリューション、さらにそこでのデータを重視する姿勢は、理想論で作られたものではなく、同社自体のマーケティング活動の実体験が礎になっているのだ。

2009年にWEB解析のオムニチュアを買収したアドビ。そこから同社の変革は始まった。「それまで主にクリエイターを対象にPhotoshopなどのクリエイティブ製品や、Acrobatなどを提供してきたが、買収をきっかっけに、CEOとCMOが従来からあるクリエイティブ製品も含めてデジタルマーケティングへの注力を表明。当時、広告予算の75%をデジタルへとシフトさせる方針が打ち出された」と井上氏。

コミュニケーションを軸とした各機能をCMOのもとマーケティング部門に統合していたアドビは、まずは広告効果に関わるデータの収集・解析からスタートしたが、当初はデータを取得することで手いっぱい。データが集まっても分析ができず、次のアクションにつながる仮説をつくれずにいた。そこで次に実施したのが、データ解析の専門チームの設置だ。

全製品のマーケティング活動に関わるデータを集約し、その部門が一手に解析を担当、全製品のマーケティング担当者が共通で使えるリソースで、数値から課題を導き出すことをミッションとする部門だ。

さらに、そこから導き出された課題・仮設、疑問を元に積極的にアクションを起こすべく、マーケティング部門にテストの専属チームも設置した。テストチームは解析部門と共にビジネスオーナーや経営層に綿密なヒアリングを実施し、そのビジネス課題を定義する。そのうえで広告メッセージや顧客導線などのテストを行い、顧客の反応(売上というデータ)を見ながら、その『解』をフィードバックしてきた。

「データ分析、テストを専門に行う部門がストラテジーやクリエイティブ、キャンペーンなどの部門と独立で並列に位置する現行の組織になり高速でPDCAを回せるようになった。また、関係部門、経営層の興味関心のある課題を、データとテストで明確にするというバリューを出すことにより、社内における『データ』と『テスト』への注目度と重要度は劇的に上がった。

全ての物事は感覚ではなく、データをもとに判断を下す。CEOが一押しの広告クリエイティブ案でもテストの結果、反応が悪ければ、却下される。全部門の共通リソースである、データ・テストの専門部門を設置したことで、共通の評価指標をもとに会社が動くようになっていった」と井上氏は話す。

実は、こうした組織の変革の動きは、海外に限られた話ではなく、今回の調査でも「デジタルに特化した部門の設立」や「解析の部署開設や人員増強」といった取り組みをすでに始めている企業も見られた。

失敗を許容できる組織 トライの蓄積が精度を高める

しかし中東氏は自社の体験から、「ツールを入れる、データを取るだけでは決して、会社の変革は起こせない」と指摘する。「データを取るだけではなく『分析』と、それによる『アクション』が必要。アクションによって、またさらにデータとナレッジが得られる。

それゆえトライと失敗を許容できない組織、言い換えると準備段階で完璧を目指してしまう文化では、高速PDCAを回すことはできない」。さらに「今回の調査を見ると、目の前の仕事に追われてせっかくデータがあがってきても、その検証をする時間もないまま、次の施策に手を付けざるを得ないという声も多くあがっていた」と中東氏。

この解決のためには、高速PDCAに対応した組織やツール、フローなどのマーケティングプロセスの変革が必要とされる。さらに同社ではコンテンツの制作・パブリッシングのフローでも改革を行っている。コアのクリエイティブを内製化し、ストラテジーとデータ・テストの部門と密にコミュニケーションできる組織体制を作った。

こうした制作に関わる同社の蓄積が反映されたのが「Adobe Creative Cloud」だ。仮説を作っても、具体的なクリエイティブを使ったアクションなしにはPDCAは回せない。各種クリエイティブ製品から始まり、解析ツールへとソリューションを拡大してきたアドビ。「Adobe Marketing Cloud」「Adobe CreativeCloud」の2つのソリューションでマーケターの意思決定から、日々のコミュニケーション施策まで総合的にサポートする体制で、デジタル時代のマーケティング部門のリ・ポジショニングを支援していく。


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