大舞台は、突然やってくる。
はじまりは先週木曜日の夕方。「トモとノゾミはあなたたち?」知らない女性がやってきた。「明日の朝にジョンからのブリーフィング(オリエン)があるから時間を確保してちょうだい」席にふらりとやってきた女性はそう告げた。アカウント・チームのプロジェクト・マネージャーのようだ。僕とノゾミは顔を見合わせた。ジョンとはCCO(チーフ・クリエイティブ・オフィサー)。つまりCDたちを率いる、CHIATのクリエイティブのトップである。ジョンが直接手がけるということは最重要案件だ。僕たちはそこで声をかけられた嬉しさ、ワクワクと同時に、今までにない緊張感をも感じていた。アリサから緊急のスケジュール感が伝わってきたからであり、何より、ジョンにアイデアを見てもらえる――ほめられて今後につながることもあれば、イマイチだなあと思われて二度と声がかからないこともある――そのタイミングがついにやってきてしまったからだ。1カ月前に僕たちは、ジョンの時間を30分ほどもらうことができて、自分たちのクレデンシャル・プレゼンを見てもらっていた。今年のカンヌでブロンズを獲った『Soil Restaurant』なども披露して「僕自身が考えつかないことを考える」おもしろいやつらだなあと興味を持ってもらえたようだ。ついに、実地でクリエイティブを見てもらえる。
課題は、あるグローバル・ブランドの100カ国以上で流れるであろうTVCM。CHIATには当然だが様々なレイヤーの仕事がある。そのブランドの根っこのところから考えていく仕事。ソーシャル・メディアのキャンペーン。そしてもちろん単発のTVCMを考える仕事もある。今回は、あるタイミングで流すスペシャルTVCMを考える仕事だ。ブリーフィングに出席すると、CHIAT内のCDたちから若手までがずらりと並んでいる。アカウント・チームのディレクターは相当熱い思いを持ってこの仕事を担当しているようで、ジョン以上に長く熱く語ってくれた。そのブランドが持っている思想や、今までの経緯や、そしてCHIATとして考える今後こういうブランドになっていくべきだという意志。様々なことが語られた。僕たちは当然そのブランドについて初めてだったので、ブリーフィングが終わってから、語られたことをできるだけ一言一句全部理解しておこうと内容をこと細かに確認した。
CCOのジョン。とてもフランクで、話すたびにグッド・オーラを感じます。
「原田朋のCHIAT\DAY滞在記 ~リー・クロウの下で365日~」バックナンバー
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