コラム

「広告なのにシェアされる」コンテンツ・マーケティング入門

ニコニコ動画とLINEのスタンプを組み合わせて物語を作る方法

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様々な表現で物語を作る

記事広告やニコニコ番組にとどまらず、広告とコンテンツの一体化は様々な表現で行うことができます。現在、他の企画で、3Dプリンターを使った企画と、ボーカロイドの楽曲企画も進めていますが、いずれも同じ方法論で作っています。

言いかえれば、広告とコンテンツの一体化により、広告費を制作費にまわせるようになるので、その制作費で、様々な表現でコンテンツ・物語を作れるということでしょうか。

LINEのスタンプで物語を作る

さて、そのように物語を生み出せても、それが何になるのかと思う方もいるかと思います。一例として、LINEのスタンプと組み合わせて売り上げにつなげる例をご紹介します。

私はLINEの企業タイアップをいくつか担当していますが、LINEの広告メニューの中に、マストバイスタンプという、ある特定の商品を購入すれば、ユーザーはスタンプをダウンロードできるというモノがあります。

クライアントの売上に直結する、非常に効果的な広告商品ですが、その分、スタンプのキャラクターが重要になります。すでに有名なキャラクターならいいのですが、知られていない場合、絵柄だけ見せても、ユーザーに愛着を持ってもらうのに限界があります。

例えばムーミンのアニメがはじまる前に、街中でキャラクターだけ見せても反応が薄かったように、そのキャラクターの内面が見える物語がないと愛されません。

そこで、ライブドアニュースやニコニコ動画をはじめ様々なメディアで、LINEのスタンプのキャラクターが登場する物語をローコストで沢山作り、次のように売上につなげられないかと思っています。


LINEでスタンプを提供

様々なメディアで、スタンプのキャラクターが登場する物語を配信

ユーザーはスタンプ付きの商品を購入。

まだ実例はないのですが、提案は続けているので、実現はそう遠くないと思っています。あくまで一例ですが、このように物語を作ることが売上につながれば、ネットでも将来、沢山のオリジナルコンテンツを作れるのではないかと思います。

ウェブコンテンツで笑いをとる方法と、スベる方法。

ここまでで、広告とコンテンツについては、あらかた書きましたので、最後に、ネットではどのようなコンテンツが笑いをとりやすいか、またはスベりやすい方法をご紹介します。

よく一緒に仕事をしている、ニフティ・デイリーポータルZの編集部の方に、ネットでウケる方法を聞いたことがあります。すると、「ウケる方法は未だにわかりませんが、スベらない方法はわかってきました」と言われました。

彼らの記事の多くは、体を張って、全身全霊で的外れな努力を行うものです。こう言ってしまうと身も蓋もありませんが、例えば彼らと一緒に行った、ライフネット生命保険の企業広告では、納豆を10万回混ぜるとどうなるかに挑戦しました。

結果、納豆はキャラメルのようになったのですが、こうまでムダな努力をしてやっと出てくるのが「過剰で無邪気な真剣さ」が放つ独特な空気感で、どうやらそれがウケているように感じます。

反対に最もスベりやすいのが、会社の宴会でよく見かける「悪ふざけ」のようなわざとらしい笑いです。「こんなにおバカなことをしているので笑ってください」という姿勢は、よほど振り切ってやらないと逆に観客の反発を買ってしまい、「笑うまい」という態度を引き出してしまいます。

ネットのコンテンツでは、テレビ以上に真実が求められるように感じます。情報が溢れているため、ユーザーは基本懐疑的で、何らかの意図が含まれているコンテンツはシャットアウトされてしまいます。「笑わせよう」「買わせよう」をまず消さないと近づけません。

そしてそんなユーザーにも受け入れられるのは、無邪気さ、無私な真剣さといった、意図を含まないものだと思います。そして、それらを過剰にすることによって、笑いにしようと試みています。といってもウケるモノに正解はないので、いつも四苦八苦していますが。

無邪気さについては、芸能界きっての読書家として知られた俳優の故・児玉清氏の著書に、興味深いエッセイがあったので4コマにしてみました。

四コマ

現在の目から見ると、過去のテレビや映画は、わざとらしく見えることがあります。過去には仕込みやヤラセが日常的だったのに、現在ではより真実に沿ったモノが求められます。どうも、時代と共に、観客の見る目が段々と透明に、純粋になっているような気がします。

そんな中でのコンテンツ作りは、基本、無邪気さをベースにした方が良いのではないかと思います。そうしたことから、デイリーポータルZが行う、体を張って、全身全霊で的外れな努力を行う姿勢には見習うことが多いと思います。

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